見た目も機能も妥協しない。自転車用レインコートのおすすめ大全
雨の多い時期には対策が不可欠。特に自転車移動が多い人は、安全面も考慮してレインコートを用意しておくのがおすすめです。選び方からおすすめ商品まで、徹底的にご紹介!安全第一。雨の日に自転車に乗るならレインコートが必須
雨の日に自転車を運転しながら傘を差すと、危険性が高まります。片手で運転する必要があるので安定感が損なわれるのに加え、視界が悪くなったり、風であおられたりするためです。そこでおすすめなのがレインコート。自分に合ったタイプを選べば、雨で濡れるのをしっかりと防ぎながら、安全かつ快適に自転車で移動ことができます。
選ぶ前に押さえておこう。自転車向きのレインコート、選択肢はこの2タイプ
自転車専用や自転車向きのレインウェアは、「ポンチョ」タイプと「セパレート」タイプに分けることができます。厳密にいえばセパレートタイプはレインコートではありませんが、自転車用のレインウェアとして実用的な点と、コートに近いアウターを含むという理由から、今回は一緒にご紹介します。それぞれの特徴について解説しますので、自分にマッチするレインウェアを見つけてください。
タイプ1
ポンチョタイプ
ポンチョタイプのレインコートは、はおるだけで着用できる手軽さが魅力。付属のケースに収納できるものも多く、コンパクトに折りたたんで常備しておけば、急な雨にも素早く対応できます。ゆったりしたシルエットも特徴的で、ゆとりがあるのでリュックごとカバーできるポンチョが大半です。また、自転車の前カゴごと覆うことのできるタイプもラインアップされているので、バッグや荷物を濡らしたくない人にはポンチョが適しています。その一方、膝から下はカバーしきれないので注意が必要。気になる人は、レインブーツや防水パンツなどと一緒に使うと補完できるのでおすすめです。
ポンチョはおしゃれなデザインが多いのも魅力。ベースの構造がシンプルなので、生地の色柄が主張しやすく、個性的なタイプも充実しています。ポンチョは手軽に使えて便利で、かつスタイリッシュなので、日常使いしやすいレインウェアといえるでしょう。
タイプ2
セパレートタイプ
セパレートタイプのレインウェアは、ジャケットとパンツがセットになっているのが特徴。レインスーツなどとも呼ばれます。上下に分かれているので動きやすいのが大きな強み。どんな姿勢にも対応してくれるので、シティサイクルだけでなく、マウンテンバイクやクロスバイク、ロードバイクを含むあらゆる自転車で使えます。
レインパンツによって足元までしっかりカバーできるのも魅力。全身を覆えるからこそ蒸れやすいのですが、防水透湿性のある高機能素材などを使った本格仕様のタイプが多いので、雨や風が強い悪天候の日には実に頼りになります。ちなみに、セパレート仕様のレインウェアは服の上に重ねるのが一般的なので、それを見越してやや大きめのサイズを選ぶといった工夫が必要です。
安全性を確保するために。チェックしておくべき2つのポイント
レインコートを選ぶ際は、注意すべきポイントが2つあります。多くのレインコートで配慮されているポイントではありますが、使う人との相性もあるので、自分でしっかりチェックするのを忘れないようにしましょう。
ポイント1
視界が確保できるかどうか
自転車用のレインコートはフード付きが主流。フードを被ることで、傘を使わなくても頭や顔が濡れずに済んで便利です。その一方、フードを被ると視界が狭くなります。そもそも雨が降っていると周りの状況に対して視認性が悪くなりますので、視界だけでも確保することは重要です。フードの仕様や形状はさまざまなので、きちんと確認するようにしましょう。フードの長さや開口部の広さが調整できるタイプなら、自分にぴったりのサイズ感に設定することができて便利です。また、自転車用として特化しているセパレート式のレインウェアのな中には、フードの一部がクリアになっているタイプもあります。視界を十分に確保するなら、透明なフードにこだわるのもおすすめです。
ポイント2
裾が巻き込まれないかどうか
レインウェアやレインコート、レインパンツの大半は、動きやすいようにゆったりしたシルエットになっています。ただし余裕があり過ぎると、自転車のチェーンやギアなどに引っ掛かったり巻き込まれたりする危険があります。裾付近は特に要注意。背面が長いタイプのポンチョは裾が込まれやすいのでアイテム選びや座り方などに気を付けましょう。運転中だけでなく、自転車に乗り降りする際も引っ掛かることがあるので必ずチェックしてください。さまざまな要素の組み合わせによって裾が引っ掛かることはあるので常に気を付けるしかないのですが、裾が絞れるレインウェアなら危険性を低減することができます。袖や裾の丈が長過ぎても引っ掛かかる要因になりますので、サイズを確認する際に合せてチェックしましょう。自転車に跨った際には、前後左右だけでなく下もしっかり見て裾周りが引っ掛からないかどうかをチェックするのがおすすめです。
雨の日の自転車移動が快適に。おすすめのレインコート14選
レインコートのタイプや注意点がわかったところで、おすすめのアイテムを一気に披露! 「ポンチョ」と「セパレート」のタイプ別にご紹介します。ひと目でわかるデザイン性はもちろん、機能性や使い勝手が異なりますので、ぴったりの1着を探してください。
▼タイプ1:デザインもスタイリッシュなおすすめのポンチョ型レインコート
シンプルな構造のレインポンチョは、ユニセックスで使えるタイプが少なくありません。そんな背景もあってカラーやデザインのバリエーションが多彩です。基本的な機能を備えているのは大前提ですが、雨の日が楽しくなるようにルックス重視でポンチョを選ぶのも1つの手です。
アイテム1
『キウ』ウォータープルーフ バイシクルポンチョ
「どんな天気でもその場を楽しむこと」をモットーに、多種多様なレインウエアを展開している『キウ』。こちらのポンチョは、自転車移動に最適な機能がてんこ盛り。後輪巻き込みを防ぐために裾の長さを調節できたり、サムベルトが風によるめくり上がりを防いだり、首の動きに合わせてフードが左右に動いて視認性を高めたりと、数々の工夫が施されています。
アイテム2
『ベイブロ』2トーンナイロン撥水ポケッタブルレインポンチョ
ユニセックスで使えるこのポンチョは、大胆なカラーブロックがおしゃれです。カラバリも豊富で、ツートーンタイプはブルー、ベージュ、グレイッシュベージュ、イエロー、ピンクを展開。ワントーンタイプはブラックとネイビーが選べます。アウターの上からもレイヤードできるビッグシルエットが特徴で、おしゃれ度を重視するならおすすめの1着です。
アイテム3
『ダブリュピーシー』レインバイシクルポンチョ
クールかつシックなデザインが魅力のポンチョ。絶妙なアクセントになっている胸のプリントは「BEYOND THE CLOUDS, THERE’S A PATCH OF BLUE SKY」」というポジティブなメッセージです。機能性にもこだわっていて、顔が濡れないようにフードにはツバ付き。さらに、前後5か所のリフレクトプリントが夜間でも着用者の存在を主張してくれます。また、前後3か所にサスペンダーが付属し、裾がめくれ上がるのを防いでくれます。
アイテム4
『ビーピーアール ビームス』オリジナル EVA レイン ポンチョ
バックに「ビームス」ロゴをあしらったシンプルなデザインは、業務用製品を想起して作られたポンチョです。リュックを背負ったままでもざっくり着られるようにオーバーサイジングにアレンジ。ドローストリングにあしらわれたビームスカラーも見逃せません。
アイテム5
『コロンビア』スペイパインズポンチョ
トレンドのタイダイ柄をあしらった新鮮な面持ちのポンチョ。素材は『コロンビア』が独自に開発した高い透湿防水性を誇る「オムニテック」を採用。雨の侵入を防ぎ、内部のムレは効果的に逃がして常に快適に過ごせます。付属のスタッフバッグに収納してコンパクトに持ち運べる点も注目です。
アイテム6
『リーテイカー』レインコート
自転車専用のレインポンチョ。撥水加工を施したナイロンオックスフォード生地を起用し、防水性と耐摩耗性だけでなく透湿性や通気性も備えています。また、自転車のバスケットまで覆うことが可能。クリップで固定できるので風でめくれることもありません。さらに、透明のツバが長めに設定されているので視界も良好。靴カバーがセットになっているので、足元もケアできるという優れモノです。カラバリが豊富で全8色の展開。
アイテム7
『マルト』自転車屋さんのポンチョ
1948年に創業し、自転車用品などを作ってきた大久保製作所。そんな専業メーカーが手掛けるブランドのポンチョは当然ながら優秀。まず、荷物カゴまでカバーできる仕様が便利です。またフードのツバだけでなく、手元にも透明窓を設けているのが独特で実用的。電動アシスタント自転車の設定や、ギアチェンジを目視で確認することができます。気の利いたディテールや豊富な色柄で女性に人気ですが、ユニセックスで使えるサイズ感です。
▼タイプ2:完全防備も可能に。おすすめのセパレート式レインウェア
セパレート仕様のレインウェアも多種多様。スポーツブランドやアウトドアブランドからは、特にクオリティの高いアイテムが登場しています。自転車用として便利なギミックを備えたタイプもありますので、ここで一気にご紹介します!
アイテム1
『ミズノ』ベルグテックEXストームセイバーVレインスーツ
『ミズノ』独自の防水透湿素材「ベルグテックEX」を採用したレインスーツです。撥水性・防水性・透湿性のレベルが高いため、快適な着用感を約束してくれます。スポーツブランドらしく、動きやすさにも配慮。袖が立体的な形状に仕上げられています。ちなみに収納ケースが付属していますが、簡易的にフード内に収納することもできるのが便利。
アイテム2
『ファーストダウン』エクスプロレーションギア セットアップ レインスーツ
ダウンジャケットの人気が高まっている『ファーストダウン』ですが、セパレート式のレインウェアにも注目。少しレトロなストリート調を感じさせるテイストが今どきです。機能も優れていて、PVC(ポリ塩化ビニル)ラミネート加工を施した生地は防水性だけでなく耐水圧や防風性も備えています。またフードがロールアップで収納できるなど、使い勝手も良好。カラバリはレッド、オレンジ、グリーンの3色展開です。
アイテム3
『コロンビア』シンプソンサンクチュアリレインスーツ
『コロンビア』が開発した「オムニテック」を起用。防水透湿機能を備え、着心地は快適です。さらに、内側のメッシュポケットを開けることでジャケットの内の換気を促すことができます。フードは収納できるので、防水ハットなどを組み合わせて使用するのもおすすめ。ブラックのワントーンだけでなく、バイカラー仕様のネイビー、レッド、イエロー、さらにマルチカラーまで展開しています。
アイテム4
『マムート』クライメイト レインスーツ アジアンフィット
スイスのアウトドアブランド『マムート』らしいシンプルでスタイリッシュな印象のレインスーツ。パンツはブラックで統一されていますが、ジャケットのみ多彩なカラバリをラインアップしています。素材には高いレベルの防水性と透湿性を兼備するゴアテックスを使用。フードが3点で調整できるなど、あらゆるディテールが凝っています。
アイテム5
『ウィンターチェリー』レインタック レインスーツII
スマートに見えるレインスーツですが、リュックを背負ったまま着用できるシルエットを採用しています。フードは取り外しが可能で、クリアメガネが付属。雨を防ぎながら視界を確保できます。さらに、背面にはリフレクター(反射機能)も配置。夜でも視認性が高いので、安全に自転車移動ができます。胸部にはベンチレーション(換気機能)を搭載。
アイテム6
『弘進ゴム』ジャイアントキリングスーツ
エクスパンダブル機能が画期的。背中の側面にあるジップを開くとマチが拡張し、30リットル程度までのリュックごと着用することが可能です。また、パンツはサイドジップが付属していて全開にすることが可能。屋外で直立したままでも着脱ができて便利です。
アイテム7
『ロゴス』バックパックレインスーツ アディ
『ロゴス』は日本のアウトドアブランド。 レインスーツにはキメ細かいギミックが詰まっています。圧巻なのは、ジャケット背面のサイズ調整システム。バック中央のジップを開くことでシルエットがAライン状に広がり、リュックを背負ったまま着用が可能。フロント側で肩掛けしたショルダーバッグなどもジャケット内に収まるので便利です。さらに、全体が透明になった付け替え用のフードが付属しているのも革新的。フードを被っても180度の視界が確保できるので安心です。パンツもかかと部分が無段階調整できるなど、これ以上ないほどの機能が詰め込まれた傑作!
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60以上のメディアで執筆。「着こなし工学」提唱者
平 格彦
出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。