Tシャツ完全ガイド。人気27ブランドから選ぶおすすめの1枚
Tシャツは2021年の春夏も必需品。27の人気ブランドと、各ブランドのラインアップから厳選した1枚を一挙にご紹介します。Tシャツ選びの参考に、ぜひチェックしてください。ファッションライターが選ぶ、見た目も品質もGOODなTシャツブランドとおすすめの1枚
メンズファッションシーンにおいて、Tシャツはあらゆるブランドがリリースしている定番。だからこそ、デザイン、シルエット、品質のすべてにこだわり抜いて選ぶべきです。そこで今回は、独断と偏見で全方位的にハイレベルなおすすめのブランドとイチ押しのTシャツをピックアップ。ブランドの魅力からきちんと解説するので、春夏スタイルの主役となる1枚を見つけ出してください!
ブランド1
『ヘインズ』
1901年にアメリカで生まれた老舗ブランド。“コンフォート”をコンセプトに掲げ、1947年に代表的なアイテム、3P-Tシャツ (3枚パックTシャツ) をリリースしました。“毎日着る身近なアイテムだからこそ、リーズナブルな価格でまとめ買いしたい”という要望に応えたことで、メンズアンダーウェアで揺るぎないポジションを獲得したのです。1970年代には肉厚なビーフィーTシャツがヒッピースタイルを代表するプリントTのボディとして重宝され、『ヘインズ』というブランドが一層広がりました。
前述したコンセプトのとおり、『ヘインズ』の大きな魅力は快適な着心地。さらに、圧倒的なコストパフォーマンスにあります。イチ押しは、象徴的なアイテムであるパックTの系譜を受け継ぎながら、日本人向けのサイズ設定で2014年に登場した「ジャパン フィット」。3枚ではなく2枚パックになっているのは、品質も向上しているからです。甘撚りのソフトな糸を用い、製品洗いを施すことで、初めて袖を通す瞬間からソフトな生地感&ジャストなサイズ感を実現しています。2019年春夏からは厚みが増し、5.3オンスになっています。
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平 格彦
2021.05.15
ブランド2
『チャンピオン』
ニューヨーク州のロチェスターで1919年に設立された『チャンピオン』。動きやすさと耐久性を兼備するスウェットシャツがアメリカ軍学校のトレーニングウェアとして採用されたの契機として、大学の学生やプロのアスリートなどにも広く愛用されるようになり、人気を高めていきました。『チャンピオン』の信条は、常にアスリートの目線に立ち、新しいものを追求する精神、チャンピオン ファースト。その一方、古き良き時代を感じさせるトラディショナルなデザインも大きな魅力です。セレクトショップなどとのコラボ品や別注アイテムが多く、名門のムードを感じさせながら、モダンにアレンジしたアイテムも狙い目です。
定番のT1011はもちろん、今シーズンはビッグシルエットを採用したカットソーも狙い目。左袖のロゴワッペンが『チャンピオン』であることをさり気なく主張しています。シルエットに特徴があるものの、デザインはシンプルなので幅広く使える点がGOOD。素材はコットン100%で質感も抜群です。
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いわずと知れた人気セレクトショップ『ナノ・ユニバース』が放つTシャツも見逃し厳禁! 特に押さえておきたいのが、夏向けの新シリーズ「冷涼太」から登場のモデルです。素材には今注目を浴びる「シェルテック(R)」を採用。吸水速乾や接触冷感、紫外線防止といった夏にうれしい機能をカバーした素材ですから、うだるように暑い日でも快適に過ごせます。ドロップショルダー&ワイドシルエットの旬なリラックスデザインもうれしい、まさしく才色兼備な1枚です。
ブランド3
『ユナイテッドアスレ』
1930年創業、名古屋を拠点とするアパレルメーカーです。モノ作りに長い間こだわってきたため、安定感のある品質は折り紙付き。特徴は、無地のTシャツを追求し続けてきたこと。すべてのアイテムでプリント加工に対応しているため、他ブランドやユニフォーム用のアレンジも行っています。
USコットン100%のタフなザラ感のある生地とタフな質感が特徴。よれやすい首回りには、ダブルステッチを施して丈夫な襟元に仕上げています。“よれない”、“透けない”、“長く着られる“を実現した1枚は、ワードローブで重宝すること間違いありません。
ブランド4
『フルーツ オブ ザ ルーム』
アメリカのアンダーウェア、ベーシックアパレルのブランドとしてトップクラスの地位を確立している名門。160年以上の歴史を誇り、ケンタッキー州を本拠地としています。特徴的なブランド名とリンクする果実のアイコンも特徴です。また、最初に紹介した『ヘインズ』と並ぶ名門の1つとしてアメリカ人のライフスタイルに深く溶け込んでいるブランドで、クオリティは折り紙付き。ベーシックなデザインのアイテムが多いため、ワードローブの名脇役として欠かせない存在です。
スタンダードなデザインで長く使える2枚セットのパックTシャツ。素材はコットン100%で、触感が良く通気性にも優れています。夏コーデの主役としてはもちろん、インナーとしても活躍。ルームウェアやナイトウェアとして重宝します。
ブランド5
『グッドオン』
1997年に国内でスタートした『グッドオン』。タフなボディ、という言葉では足りないほどにディテールにこだわり抜かれたTシャツに定評があります。特に、何度洗ってもサイズが変わらないのがポイント。「10年着られる」とも言われる丈夫な1枚は大人の日常着としてうってつけです。
『グッドオン』で手に取るべきは、同ブランド定番のこちら。5.5オンスのジャージー素材を使用しており、程良い厚みのため、インナーとしてもアウターとしても重宝します。カラバリも豊富ですから、着こなしや気分に合わせて何枚でも欲しくなるはず。
ブランド6
『ギルダン』
1984年に誕生し、今では世界シェア率ナンバーワンのブランドとして支持される『ギルダン』。多くの方がご存じの通り、その魅力は圧倒的なコストパフォーマンスにあります。サイズやカラーリングのバリエーションも豊富である点も強みです。
今シーズンはやはりリラックス感のあるゆったりとしたサイズ感が気になります。こちらは、ブランド定番のウルトラコットンTシャツに胸ポケットがアクセントになった1枚。しっかりとした生地感でありながら厚すぎず、ざらっとした質感が特徴で、こなれた雰囲気を演出できます。
ブランド7
『グッドウェア』
1983年にアメリカはマサチューセッツ州エセックスで誕生した『グッドウェア』。7.2オンスという超肉厚な素材を使ったポケットTシャツをはじめ、アメリカらしいヘビーデューティなアイテムがスタンバイ。クラシックな丸胴スタイルが魅力で、1枚で着られるシンプルなTシャツとして多くのセレクトショップで販売されています。
『グッドウェア』の看板アイテムある7.2オンスのヘビーウェイトコットンを使用した1枚。身幅、袖幅はゆとりがありながらも着丈はもたつかせないクラシックなアメリカンスタイルが特徴です。オーバーサイズのトレンドにもマッチするシルエットは、夏のシンプルなコーデにも好相性。普段より1サイズ大きめのモノを選んで袖をワンロールアップすると、着こなしにこなれ感もプラスできます。
ブランド8
『キャンバー』
1948年に誕生。タフさで知られるアメリカンブランドのなかでも学生向けに作られてきたとあって、質実剛健な作りが魅力です。多くのアメリカブランドが海外生産へと移行していますが、今もなおMADE IN USAを貫く稀有なブランドとして、今もなお不動の人気を誇ります。
ポケットなしの定番「#301」と同様に8オンスのマックスヘビーウェイトコットンを使用しつつ、ポケットTシャツに仕上げたのが「#302」。洗い込んだときにはポケット周りにパッカリングが生まれ、ニュアンスが強くなります。そのアクセント効果により、1枚で着用してもしゃれっ気はたっぷり。
ブランド9
『ヘビーウェイトコレクションズ』
1996年にカリフォルニアで立ち上げられ、今なおUSメイドを貫くTシャツブランド『ヘビーウェイトコレクションズ』。なんといっても肉厚な生地感が魅力で人気を博しています。
ゆったりと着られるサイズ感は今の気分にぴったり。伸びにくく丈夫な生地感に惚れ込み、リピーターも多い1枚です。使い勝手の良いベーシックカラーのラインアップが充実している点も見逃せません。
ブランド10
『ロサンゼルスアパレル』
『アメリカンアパレル』の設立者であるダブ・チャーニー氏がCEOを務める『ロサンゼルスアパレル』。2016年にスタートし、日本では2019年から本格的にリリースされています。現在では、国内の人気セレクトショップにて別注アイテムが豊富に展開されている要注目ブランドです。
今シーズンはやはりボックス型のビッグシルエットが気分。『フリークスストア』の別注であれば、トレンド感が存分に堪能できるでしょう。20番単糸を使用した肉厚なボディもまた、今らしいムードが楽しめる要因です。
ブランド11
『アディダス』
言わずもがなの人気ブランドとして押さえたいのが『アディダス』。トレフォイルを中央に配したデザインは大人になった今でも手に取りたくなりますよね。ここにナイロン素材のショーツを合わせてスポーティにまとめるも良し、スラックスを合わせて大人らしいスポーツMIXに仕上げるも良しの万能アイテムです。
よりスポーティな1枚でアクティブに攻めるなら、スリーストライプスのデザインが配されたこちらはいかがでしょうか。ボディはスリムですが、ラグランスリーブのため肩周りの動きを邪魔しないのも特徴です。
ブランド12
『オーラリー』
ノリコイケなど、複数のブランドでパターンやデザインを経験したデザイナーが2015年にスタートした注目の新進ブランド。“素材作り” からデザインと考え、高い技術を持つ日本屈指の生産背景を活用して素材にこだわっています。さらに、素材の個性を生かしたデザインも特徴的です。気取ることなく毎日でも着られるデザインが『オーラリー』の大きな魅力。素材とシルエットが卓越しているブランドといえばわかりやすいやすいでしょうか。上質な軽快感のあるアイテムが多く、いったん袖を通すとファンになってしまう人が少なくありません。
『オーラリー』といえば、のアイテムとして毎シーズン完売が相次ぐ「スタンドアップT」。一見するとシンプルな無地Tシャツですが、生地に触れるとそのハリと堅牢性に驚く方は多いでしょう。“これだけで自立しそう”という程のガシッとした質感でありながら、着用勘の良さも味わえるという唯一無二のアイテムです。
ブランド13
『フィルメランジェ』
2007年の春に東京で誕生した人気ブランド。最高品質のカットソーを生み出す貴重な存在として根強い支持を集めています。ブランド名は、“Melange (混色の)”、“Fil (糸)” という意味で、昔ながらのTシャツやスウェットシャツに見られる杢柄のグレーのような美しく混ざりあった色を指しています。原点、機能美、簡素。それが『フィルメランジェ』の発想のベースとなっています。衣服を着ることの意味や喜びを追求し、糸や縫製などの細部にまでこだわり抜いたアイテムは圧巻の完成度。奇をてらう必要はないので、長く着られるきちんとしたアイテムが欲しい……そんな期待に応えてくれるベーシックなブランドといえます。
『フィルメランジェ』の良さがストレートに表現されている永久定番のTシャツ、DIZZY(ディジー)。上質なオーガニックコットンを用い、別格の触感を実現しています。また、生地のメランジ感を楽しむなら、グレーを選ぶのが正解。シルエットはコンパクトで、メイド・イン・ジャパンの品質が1枚でもインナー使いでも堪能できます。
ブランド14
『レミレリーフ』
2008年に生まれた『レミレリーフ』の根底には、古き良き時代のアメリカを表現したいという想いがありました。糸のレシピから染料の成分にまでこだわり、ハンドメイドで丹念に仕上げるプロダクトは、まさにブランド名の “REMI RELIEF (気持ちを込めた作品)” を体現しています。デザイナーは加工のスペシャリストとして知られる後藤 豊氏。ということで、絶妙なヴィンテージ加工の仕上がりは圧巻です。言わば、“古着よりも古着っぽい風合い” が最大の魅力。こなれたニュアンスをコーディネートに加味する際は、一番手に挙げるべきブランドといえます。
同ブランドならではのこだわりが感じられるタイダイ柄Tシャツ。1枚ずつ絞って染められており、一般的に見られるツイスト柄でなく、まばらな染め方になっているのが特徴です。味のある風合いでこなれた大人カジュアルに◎。
ブランド15
『スリードッツ』
カリフォルニアで1995年にスタートした人気ブランド。“ライフスタイルドレッシング” をコンセプトに掲げ、素材の追求とフィッティングへのこだわりで上質な着心地を実現しました。その結果、ハリウッドのセレブたちも絶賛し、愛用者が少なくありません。シンプルで洗練された “ピュア” なデザイン、自然体でいられる “エフォートレス” な気持ちよさ、最高の素材がもたらす “ラグジュアリー” な上質感という3つの意味を込めたネーミングがブランドの魅力をそのまま表現。ロゴマークも3つのドットとなっています。
ベーシックなショートスリーブのTシャツですが、リングスパンコームドコットンを採用しているため、強度が高く、光沢があり、肌触りも抜群。ピーチスキンのようなソフトなタッチに仕上がっています。また、シルエットは体に馴染むタイトな設定。大人なムードを湛え、エレガントでありながらリラックスできる着心地はクセになります。
ブランド16
『セントジェームス』
1889年にスタートした名門。フランスの北部、ノルマンディー地方のセントジェームス市を拠点としたのがブランド名の起源です。“バスクシャツ” と呼ばれるマリンボーダー柄のコットンシャツが象徴的なアイテム。1世紀以上も伝統を守り続けています。名門としての信頼感が『セントジェームス』の大きな魅力。また、耐久性の高い生地も特徴的で、もともとはモン・サンミッシェルの干潟で育った牧草を与えた羊の毛を使用し、上質なマリンセーターを生み出していました。コットンシャツの生地も良質かつバリエーションが豊富。主役になるTシャツが揃っています。
定番Tシャツの1つであるピリアックは、暑い夏にもってこい。定番としてはウェッソンが有名ですが、それよりも薄手の素材で吸湿性に優れ、さらりと着用することができます。首周りがスッキリして見えるボートネックが『セントジェームス』を象徴。
ブランド17
『ルトロワ』
2009年シーズンにデビューを飾ったフランスのカットソーブランドは、抜群の着心地が評判となり今や世界中のバイヤーの標的に。“マイユ”と呼ばれる丸胴編み機でシームレスに編まれたアイテムは肌への負担が少なく、伸縮性にも優れているためやさしく抱擁されている気分になるでしょう。
『ルトロワ』の中でも人気品番に数えられるトーマス。こちらはそのショートタイプの半袖クルーネックモデル。適度にタイトなネック周り、そして絶妙なバランスのスリーブが心地いいスウェット生地と相まって抜群の着用感を演出します。
ブランド18
『ジチピ』
半世紀以上にわたりイタリアのカットソー産業を支えている『ジチピ』。少人数制で1枚1枚丁寧に作られ、着用感も絶品ながらコスパに優れているところも支持される理由です。切りっ放しのロック仕上げや、フラットシーマ仕上げなど、細部にこだわる優秀なアイテムは、世界中の人気セレクトショップにも名を連ねています。
肌触り良く仕立てられたTシャツは、一度着るとやみつきになるほどの心地良さ。シンプルながらも適度なハリ感があり、上品なムード漂う仕上がりも魅力です。ネック裏に伸び留めテープを施し、強度を高めたディテールにも注目を。
ブランド19
『バンドール』
フランスに誕生したカットソーを専門に扱うファクトリーブランド。その名は現地で作られているワインの名に由来しています。1970年代からフランスメイドにこだわり、高品質のアイテムを市場に送り続けてきた実力は、これまでに某有名メゾンブランドの生産も手がけてきたことからも立証済み。
袖口に見られる幅広の1×1リブが特徴。ヴィンテージのアンダーウェアなどに見られる独特なディテールを採用したことで、クラシックな佇まいも醸し出しています。袖のリブがフィットする感覚は安心感を生み、レイヤードするうえでも好都合。やや細身のバインダーネックもフランスメイドらしいディテールです。
ブランド20
『ナノ・ユニバース』
1999年に渋谷で生まれた『ナノ・ユニバース』。常に時代の一歩先を見つめ、進化を続けているセレクトショップですが、オリジナルのアイテムも人気を集めています。『ナノ・ユニバース』のオリジナルは、クールでスタイリッシュなデザインが魅力。トレンドも盛り込まれているので、活用しない手はありません。また、高機能な素材なども積極的に取り入れ、バランスの取れたアイテムを展開しています。
『ナノ・ユニバース』がプッシュするジャケットのインナー用Tシャツ、その名も「ジャケT」。後襟にかけてリブを高くしたネックデザインがポイントで、首の後ろに触れるジャケットの襟裏に皮脂汚れが付きにくいように設計されています。綿100%にシルケット加工を施した滑らかな肌触りと上品な面持ちも魅力で、これからの時期のビジネススタイルにうってつけ。
ブランド21
『エイチアイピー バイ ソリード』
セットアップを中心に、“現代的なワークウェア”をテーマにしたアイテムを提案するブランド。ブランド名の「エイチアイピー(H.I.P.)」はダブルミーニングで、「ヒップ」と「ハイパフォーマンス」という意味を含んでいます。その名の通り、トレンドを反映しながら機能面で優れたラインアップを展開。オンからオフまでシームレスに着用できるシンプルでユーティリティなデザインを得意としています。
高機能素材を使ったアイテムが多い『エイチアイピー バイ ソリード』ですが、このTシャツはナチュラルな質感を重視。オーガニックコットンの中でも特に繊維の長い糸を厳選し、さらりとしたタッチに仕上げた鹿の子編みの生地を使用しています。また、ジャケットに合わせることを想定して襟リブを高く設計。首の皮脂汚れが直接ジャケットに付着するのを防いでくれます。
ブランド22
『チャリアンドコー』
2008年にニューヨークのダウンタウンで小さな自転車屋としてオープンした『チャリアンドコー』。レースライダーに加え、アーティストやスケーターも集う中で生まれアパレルラインも人気を集めています。街の自転車屋としてのルーツを感じさせつつ、スタイリッシュに昇華させたデザインが独特。人気のスポーツミックススタイルを構築する際に重宝するロゴやグラフィックが大きな魅力です。ラフ過ぎないバランスも特徴的で、大人な着こなしにもうってつけ。
2020年は、世界中で活躍する“車の免許を持って無いので移動はもっぱら自転車の現代美術作家”加賀美健氏がデザインしたアイテムの数々に注目。自転車乗りならば納得必至の言葉だったり、思わずクスッとしてしまう文字が描かれています。
ブランド23
『アニエスベー』
1975年にパリでスタートしたブランド。日本に上陸したのは1984年で、フレンチカジュアルを代表する存在として知られるようになりました。ちなみに立ち上げたデザイナーはアニエス・トゥルブレ氏で女性。“ベー” は最初の夫の “ブルゴワ” という姓の頭文字を取ったものです。モノトーンを基調にしたシックなデザインが『アニエスベー』のイメージ。1990年代にボーダー柄のTシャツが爆発的なヒットとなりましたが、最近はロゴTシャツがレディースを中心に注目されています。
今『アニエスベー』のTシャツを着るなら、やっぱりロゴ入りがイチ押し。オーソドックスなロゴを採用したプリントTシャツは、ミニマルなデザインながら幅広く使える優秀なアイテムとして、無地Tとは異なる個性が演出できます。
ブランド24
『MHL.』
のりの利いていないルーズなシャツを1970年に発表し、イギリスの伝統を打ち破ったデザイナーとしてセンセーショナルにデビューしたマーガレット・ハウエル氏。その名を冠したブランドのカジュアルラインとして2003年に誕生したのが『MHL. (エムエイチエル)』です。『MHL.』のキーワードは、「カジュアルで、タフ、素材そのものの持ち味を生かし、ウォッシャブルなこと」。ワークウェアやユニフォームをモダナイズしたリラックススタイルを提案しています。
シンプルなボディにラフ感のあるプリントが映えているポケットTシャツ。肌触りの良いソフトなコットン素材を起用し、快適な着用感に仕上げています。スマートな袖口でスタイリッシュな印象にまとめているのも大きな特徴です。
ブランド25
『ザ・ノース・フェイス』
現在のファッションシーンにおけるアウトドア人気を牽引する存在といえる『ザ・ノース・フェイス』。山から街まで、さまざまなフィールドで役立つ機能性を軸に、プロダクトをスタイリッシュなデザインへと昇華する手腕は唯一無二といえるでしょう。ダウンジャケットやマウンテンパーカーのイメージが強いですが、ブランドの“らしさ”はTシャツにもいかんなく発揮されています。
アメリカ・ヨセミテ国立公園のハーフドームをモチーフにしたお馴染みのロゴを、スクエアで囲って背面へと大胆に配置。さらに、ブランドがスローガンとして掲げる“Never Stop Exploring”(=あくなき探求)の文字を添えることで、『ザ・ノース・フェイス』のエッセンスを凝縮したような1枚に仕上がっています。
ブランド26
『ワイスリー』
グローバルに活躍するデザイナー・山本耀司氏と、世界屈指のスポーツブランド『アディダス』がタッグを組んで生まれたのが『ワイスリー』。スポーツ領域のスペシャルな技術&機能と、モードテイストのクールなデザインが融合し、独自の世界観を築いています。ミニマルな面持ちのアイテムが多く、大人でも着こなしやすいTシャツが豊富に揃っています。
豊富なTシャツラインアップの中でも特にミニマルな1枚ですが、左胸のポケットと、そこから垂れ下がるコードがアイキャッチ。さりげないアクセントになっています。素材はコットン×ポリエステルで、軽やかな着心地。ドレープが美しく出る生地で、ゆったりとしたシルエットがリュクスな質感を引き立てています。
ブランド27
『カーハート』
130年以上の歴史を持つアメリカの老舗ワークウェアブランド。創業当時から変わることなく、ヘビーユースに耐えうる質実剛健なモノ作りを行ってきました。'90年代にヒップホップアーティストたちから支持を集めたことを契機に、ストリートシーンに欠かせないブランドとして確固たる地位を獲得。ワークとファッション、そしてカルチャーの垣根を越えたアイテムを発信し続けています。
『カーハート』のTシャツといえば、“Cロゴ”のパッチを胸元にワンポイントで配したポケットT。肉厚な素材使いは健在ですが、こちらは今の空気感を反映してややルーズなシルエットに仕上げたアップデート版となっています。どんなコーデにも適合しつつ、さりげなく旬ムードを醸してくれる頼もしい1枚。カラー展開は、圧巻の13色です!
60以上のメディアで執筆。「着こなし工学」提唱者
平 格彦
出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。