ヒット量産中の“逆パンダ”ウォッチ。今年は、トレンドのグリーンはいかが?
日本の野球界では、リーグ屈指の長打力でヒットと本塁打を量産している阪神の超大型ルーキー、“サトテル”こと佐藤輝明選手が話題。ですが、腕時計の世界にもヒットを量産しているスラッガーならぬ、人気モデルは存在します。まさしくその1つに数えられるタイムピースが、今回スポットを当てる『ハミルトン』の「イントラマティック オートクロノ」です。このモデルは、1968年に発売された手巻きの「クロノグラフA」、及び「クロノグラフB」を現代に甦らせたもの。通称“パンダダイヤル”、もしくは“逆パンダダイヤル”と呼ばれて親しまれてきたツーカウンターのダイヤルの佇まいを残しつつも、自動巻きの機械式ムーブメントで性能面のアップデートも図っています。そんな「アメリカンクラシック」コレクションのヒット作に位置付けられるモデルが復活を果たしたのは、2019年のこと。それが広く受け入れられたことから、第1弾のレザーストラップに続いて、ミラネーゼブレス採用モデルが登場。さらに手巻きモデルが続けてリリースされたかと思っていた矢先、今回は自動巻きモデルの新色がお目見え……。こうした流れを見ても、本モデルが安打製造機ばりのヒットを飛ばしていることは明らかです。
そんな要注目作の新顔としてリリースされたのは、腕時計界においてじわじわとトレンドになりつつあるグリーンダイヤルを採用したモデル。いつまでも色褪せない魅力を湛えるクラシック顔と、旬を感じる腕元の両取りを狙える、トレンドもしっかり守備範囲に押さえつつ打撃も狙える大型新人なタイムピースといえそうです。
そんな前評判の高さからおのずと期待値が高まる「イントラマティック オートクロノ」の新色ですが、グリーンダイヤルの仕上がり具合がまたさらなるヒットを予感させる絶妙な出来栄えです。上のクローズアップ写真をご覧の通り、グリーンの中でも発色を抑えた淡いトーンを選択。逆パンダ顔を演出するサブダイヤルやタキメーターにも柔らかなアイボリーカラーを用いることで、上品なコントラストを描き出しています。腕時計自体のクラシカルな佇まいもあって、これ見よがしに流行色を取り入れている印象は皆無。ヴィンテージテイストの表現方法の1つとして、さりげなくグリーンを取り入れている印象さえ与える落とし込み方には、脱帽せずにはいられません。服の色とも喧嘩する心配がなく、自然体で取り入れられる配色ゆえ、トレンドとはいえグリーンに難度の高さを感じていた人にやさしい手を差し伸べてくれる一作ともいえそうです。
そんな「イントラマティック オートクロノ」のグリーンダイヤルモデルにはカーフ仕立てのレザーストラップに加え、ミラネーゼブレスもラインアップされています。前者はダークブラウンのレザーがグリーンと好相性で、ヴィンテージテイストを品良くアピールできる仕上がり。これに対し後者は、軽やかな編み立てが手首のカーブに心地良くフィットし、ドレス感を添える意匠としても存在感を発揮します。腕元から放つ印象は異なり、それぞれの良さがありますが、歴史的背景を見てもいい年の大人がトレンド色を取り入れるには申し分のないタイムピースであることには違いありません。半袖シーズンの腕元を彩る1本はもうすでにお決まりかもしれませんが、指名打者的な位置付けで投下すれば、このグリーンに染まった逆パンダダイヤルが期待以上の結果を出してくれるかも?
Text_Takumi Endo
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DATA
ハミルトン スウォッチ グループ ジャパン03-6254-7371https://www.hamiltonwatch.com/ja-jp/
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