気軽に頼りたい。チャムスのパーカーには笑顔になる要素が詰まっている
王道アメカジブランドとも、ガチなアウトドアブランドともまた違う魅力を放つ『チャムス』のパーカー。気楽に着られて個性を出せる、希有なアイテムの魅力に迫ります。ワードローブの“アジ”なやつ。『チャムス』のパーカーがちょうど良い
いわゆるアメカジ系王道ブランドのパーカーをひと通り体験済みの人であれば、きっと「いつもと違う気持ちで着られる1着が欲しい」なんて思うこともあるはず。そんな新鮮さを求める気分のときに袖を通してほしいのが、今回ご紹介する『チャムス』のパーカーです。コロラド州でリバーガイドをやっていた人物が創業したブランドなので、その出自自体はアウトドア畑。ですが、だからといってタフさやハイスペックを追求しているわけでもない、という絶妙な立ち位置なのが面白いところ。あの一度見たら忘れられないマスコットの“ブービーバード”も、日本でいうところのゆるキャラ的なチャーミングさがあります。しかも、そんな脱力系(!?)のブランドでありながら、生地や仕立ての質に関しては申し分なし。アメリカ発祥ブランドらしい丈夫さもあるので、ガシガシ着られます。要は、お気楽に着られるのに個性を出せて、なおかつ快適この上ない着心地を味わえる。こういったバランスの取れたパーカーって、意外と他にないと思いませんか?
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なぜ愛される? 『チャムス』のパーカーの魅力とは
さて、次はそんな『チャムス』ならではの持ち味をデザイン面から掘り下げてみましょう。まずは色使い。他ブランドに比べて、カラーバリエーションが広めに設定されているのが魅力の1つです。その配色においても、アウトドア系やアメカジ系にはない色使いのモノが珍しくありません。加えて、愛嬌たっぷりな“ブービーバード”のロゴを十分に生かした遊び心を感じるグラフィックも特徴です。この気負わずに力を抜いて着られる感じが、多くのファンを惹きつけてやまないポイントでしょう。ちなみに、パーカーのサイズ展開が豊富なのも強み。なので、家族みんなで愛せるブランドでもあるのです。
もう1つ注目すべきなのが、パーカーとしての“質”や“作り”の部分。最初に高機能を追い求めていない、とお伝えしましたが、最近は同じパーカーでもアウター使いできるモノにはゴアテックスなどの機能素材を採用し始めています。ただ、だからといってオーバースペックに傾きすぎず、あくまで日常使いで快適さを楽しむために使っているのが他とは違うところ。もちろんスウェットボディのアイテムに関しては基本は柔らかな裏毛素材を採用しているので、温かさと柔らかな着心地を十分に味わえます。
やっぱりスウェット。気分が明るくなる『チャムス』のパーカー
『チャムス』のパーカーの魅力を一言でいうならば、それはいわゆる王道のスウェットブランドでは味わえない“遊び”が散りばめられていること。まずは、その持ち味が十分に発揮されているスウェットパーカーの新作をご紹介します。
アイテム1
ナイロンコンボ ハーフジップフーディ
ハーフジップを採用したこちらは、身頃の下半分をナイロンシェルで切り替えたアノラック風の個性派。ボディのスウェット生地は、インレイと呼ばれる特殊な編みを採用しています。一般的なスウェットは表糸、中糸、裏糸という3種類の糸で編み立てますが、これは中糸がないので軽くて柔らかな着心地を楽しめるのです。ちなみに、アノラックならではの収納力の高い前ポケットも便利。
アイテム2
ブービーフェイス プルオーバーパーカー
こちらのプルオーバーは、ボートロゴと呼ばれている特徴的なロゴからブービーバードがヒョコッと顔を出したグラフィックが印象的。この鳥はペンギンと思われがちですが、カツオドリという海鳥がモチーフとなっています。ボディは先程と同じインレイ編みのスウェットで、首元にくるみ風ボタンが施されているのも『チャムス』のパーカーを特徴付けるディテールです。
アイテム3
ハリケーン・フーデッド・トップ・オリジナル
1980年代に大ヒットして以来、『チャムス』の代名詞とされている“ハリケーントップ”というスウェットがあります。同アイテムは丸首ではなくバンドカラー風の襟に加え、首元だけが開くボタンフライを採用したデザインが特徴。こちらの1着は、その派生形としてパーカーに落とし込まれたものです。創業当初のモデルを再現している米国製ラインのアイテムで、14オンスのヘビーウェイトな生地や製品染めも当時の雰囲気を甦らせる一助となっています。
アイテム4
ボートロゴ パーカー
シンプルなフロントジップパーカーと思いきや、同社のTシャツの中でも最も地厚なTシャツ生地で仕立てられています。そのため、スウェットにはない軽やかさが特徴となっています。Tシャツ生地といってもいたってヘビーウェイトで、ザクッとしたドライ感があるので1枚で着てもサマになるんです。一方、一般的なパーカーと比べると薄手なので、インナー使いしてももたつきません。左胸のボートロゴや、右前裾のブービーバードロゴといった見どころの演出にも抜かりなしです。
アイテム5
ミニロゴプルオーバー
目を引くボートロゴを、あえてプチサイズでプリントしたのがこちらの1着。サイズ感が変わるだけでどこかボックスロゴのような見え方になるので、ストリートテイストの着こなしにもすんなり馴染んでくれそうです。くるみ風ボタンやふわりと軽いインレイ仕様の裏毛スウェットボディといった、ブランドを特徴付けるディテールや仕立ても十分に楽しめます。
アウターも充実。着こなしにアクセントを添えるパーカー5選
このところ、ラインアップがグッと充実してきているのがアウター系のパーカー。アウトドアがルーツのブランドだけあって、ゴアテックスなどの高機能素材を採用したモデルにも力を注いでいます。とはいえ、色使いや切り替えで遊び心を加える『チャムス』らしさは健在。本格派アウトドアブランドのアウターのような本気さがなく、気楽に着ることができるんです。休日にさらりと羽織るには、うってつけな出来栄えです。
アイテム1
スプリングデール ゴアテックスジャケット
こちらのシェルアウターは、優れた防水透湿性はそのままに軽量化を図った2.5レイヤーのゴアテックス パックライトを採用。その性能自体は本格派ですが、自然の中でも街でも映えるツートーンの配色や、裾やフードのコードストッパーにレインボーカラーを用いるといったディテールに『チャムス』らしさが散りばめられています。
アイテム2
キャンピングパーカー
こちらのアウターのボディは摩擦に強く、難燃性を備えたコットンナイロン素材を採用。焚き火で火の粉が飛び散っても慌てずに済むので、まさしくその名の通りキャンプでも頼れる存在になってくれます。その一方で、左右非対称の多色使いやネルシャツの生地を用いた裏地といった細部の作り込みからは、他のアウトドアブランドにはない程良いゆるさが感じられます。
アイテム3
エルモフリース フルジップパーカー
柔らかなボアフリースボディの肩周りを、シェル素材で切り替えるというレトロアウトドアなスタイルを取り入れた1着。ボア自体の毛足が長いので保温力が高く、肩周りが別地になっていることで上にアウターを着た際に引っかかりにくいという利点もあります。ポケットにはジップが配されているので、激しく動いても中に入れたモノが落ちる心配もなし。
アイテム4
ティーシェル インサレイテッド パーカー
こちらは真冬の寒さにも負けない、中綿入りのフード付きアウター。佇まいこそレトロアウトドアな雰囲気ですが、耐久撥水加工を施した表地を採用しているので、小雨程度の雨なら気にせず着られるうえに、水濡れによって中綿の保温力が損なわれる心配もありません。ヨーク部分はレザーではなく、コーデュロイで切り替えた素朴な仕上がり。ポリエステルの表地自体も非常に柔らかです。
アイテム5
レディバグ ジャケット
細番手のナイロンでエアリーな着心地に仕上げたこのシェルアウターは、腰部分にあるポケットの中にクシュッとたたんで収納できるパッカブル仕様。薄手ながら生地も縫製も丈夫で、撥水加工も施されています。バッグに入れて持ち歩き、いざというときにウインドブレーカーや雨よけとして着用するというのも手。ロゴやポケットのアクセントカラーの効かせ方に、『チャムス』ならではのセンスが盛り込まれています。
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紺ブレもビーサンも守備範囲。雑食系服飾ライター
遠藤 匠
モノ雑誌と男性ライフスタイル誌の編集を経て、現在はフリーライターとしてメンズファッション誌、ライフスタイル誌、WEBを中心に執筆。ファッション遍歴は、渋カジから英国系テーラードを経て、再びアメカジに回帰。現在は無国籍状態に。