ドーム型テントのパイオニア。ザ・ノース・フェイスのテントの選び方と人気11モデル
アパレルが人気の『ザ・ノース・フェイス』ですが、キャンプギアも確かな実力を持っていることをご存じですか? 実はドーム型テントのパイオニアといえる存在なのです。キャンプで主流のドーム型テントは『ザ・ノース・フェイス』が生み出した
「マウンテンライトジャケット」や「ヌプシブーティー」、「ヒューズボックス」など、ストリートスタイルでも人気のアイテムを数多くラインアップする『ザ・ノース・フェイス』は、ご存じのように本来はアウトドアのウェアからギアまで多数扱うブランドです。2000年にアメリカの大手アパレル企業の傘下に入ってから、ファッションアイテムが強化されていますが、今もテントや寝袋、チェア、テーブルなどをラインアップしています。なかでもテントは隠れた名品。それもそのはず、今のキャンプシーンでメジャーなドーム型テントのオリジンこそ、『ザ・ノース・フェイス』なんです。
ドーム型テントは、建築家リチャード・バックミンスター・フラー氏が監修を手掛け開発されました。博覧会のパビリオンやプラネタリウムのドーム天井を思い浮かべてみてください。同じサイズの多角形を組み合わせて半球体のように構築されていますよね。同様に多角形の布を縫い合わせた幕体をアルミパイプに吊るして立体化したドーム型テントが「オーバルインテンション」。1975年に『ザ・ノース・フェイス』から発売されました。この「オーバルインテンション」は、1976年のイギリス・カナダ合同隊のパタゴニア遠征に採用され、風速200kmともいわれる暴風に耐えたという伝説が残されています。それまで主流だった2本のスチールポールで建てる三角テントに比べて、アルミポールが湾曲することでテンションを保ちながら、風を受け流す球体構造の真価がここから広がっていったのです。
「オーバルインテンション」のDNAを受け継ぐ、その後の「2メータードーム」や「ジオドーム4」など多面体のドーム型テントは今もアイコニックな存在ですが、さらにソロキャンやデュオキャンプなど、携帯性に優れる小型テントも多数リリースしています。ソロキャンブームに乗って、注目はうなぎのぼり。ファッションもギアもテントも『ザ・ノース・フェイス』なら、他のサイトとは違ったオリジナルなキャンプが楽しめますよ!
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3つの視点で見る。『ザ・ノース・フェイス』のテントの選び方
ソロからファミリー用まで幅広いラインアップを誇る『ザ・ノース・フェイス』のテントですが、選び方としては3つの視点から検討できます。順を追ってご説明しましょう。
選び方1
ジオデジックドームのDNAを選ぶ
『ザ・ノース・フェイス』のアイコンともいるドーム型テントは、建築家のバックミンスター・フラー氏のジオデジック構造を形にしたもの。多面構造の幕体は、他には見られないオリジナリティ溢れるデザインで、キャンプサイトでも目を引くこと請け合いです。
選び方2
使用人数・用途に合わせて選ぶ
ドーム型テントはファミリーキャンプにも使えるサイズですが、大きくて重いのでキャンプ場までは車がマスト。当然オートキャンプ専用ですが、それ以外にもリュックを背負っての山岳キャンプやバイクでのツーリングキャンプにも持っていける小型少人数サイズのテントもラインアップされていますので、使用人数・用途に合わせて選びましょう。
選び方3
使うシーズンで選ぶ
『ザ・ノース・フェイス』のテントはどれもプロユースのハイスペックモデル。耐水性や耐風性は過酷な環境下を想定して作られています。しかしなかには夏場の低地でも十分使えるメッシュパネルのモデルもあります。軽量なのでソロの登山キャンプや、バイクツーリングなどにも持っていけます。
キャンプ中級者向けの本格揃い。『ザ・ノース・フェイス』のテント11選
『ザ・ノース・フェイス』のテントは一般的なアウトドアブランドのテントに比べて、少し値は張りますが、そのぶん本格的です。多少の悪天候にも耐えてくれるうえ、周りのキャンパーと圧倒的に差がつきます。そこでキャンプ中級者になったら所有したい『ザ・ノース・フェイス』のテントをご紹介しましょう。
▼タイプ1:「オーバルインテンション」のDNAを継ぐプロギアテント
1975年に誕生したブランドの本気度を表すテント「オーバルインテンション」の流れを汲むハイエンドなテントは、本格登山時のベースキャンプにも使われるアイテムです。
アイテム1
2メータードーム
エベレストなどの極地遠征用ベースキャンプとして使われる「2メータードーム」は、『ザ・ノース・フェイス』のジオデジックドームの系譜を継ぐ最高級モデル。フロアは直径約400cmの円形、ドームの高さは最高210cmと大人が立って歩ける広さの室内は、ミーティングルームや食堂としても使われるそうです。ファミリーキャンプ場には少々オーバースペックですが、圧倒的な迫力とデザイン性に魅了されますよね。ポールの本数が12本もありますが、組み立て方はいわゆる普通のドームテント。見た目より簡単に設営できます。
アイテム2
ジオドーム4
ファミリーキャンプユースできるジオドームとして、現実的なのはこちら。フロアの直径は約200cmで、「2メータードーム」よりも一回り小さいサイズ感ですが、家族4人が余裕で寝られます。フライシートを使わずとも設置できるぐらいの耐久性と、壁に寄りかかっても倒れないぐらいの安定感があり、風の強い海辺のキャンプなどでも威力を発揮。
アイテム3
ノーススター6
「2メータードーム」を使う極地に対応するエクスペディション用(厳冬期用)テントがこちら。6人が寝られるベースキャンプ用ドームテントは、ファミリーキャンプ場なら十分すぎるスペックを備えています。室内の高さも十分あって、フライシートを被せれば前室ができあがるので、荷物を置いたり調理をしたりするのにも便利。耐風性も抜群なので、突風にあおられても余裕でキャンプが楽しめます。
アイテム4
VE25
3人用の小型ドームテントとして取り扱いやすいエクスペディション用テント。総重量4.3kgで極地で使えるとなれば、本格的な登山に十分使えそうです。キャノピー(ひさし)は前後にあるので出入り口の確保とともに、荷物置き場スペースとしても使えます。雪の中でのキャンプにも視認性の高いイエローの配色で、雪用ペグのスノーステーク、ガイロープの目印にぴったりのガーランドも標準装備されています。
▼タイプ2:ファミリーキャンプに使える中型テント
続いては、『ザ・ノース・フェイス』のテントコレクションの中でもミドルクラスのモデルをご紹介しましょう。ミドルとはいえ、一般的なテントのレベルからいえば、超ハイスペック。人よりちょっと良いテントが欲しい方にぜひ。
アイテム5
ワオナ6
シングルウォールテントで前室と寝室を使い分けることができる2ルームタイプはレアなデザイン。フライシートとインナーテントを分離しないタイプのテントは、結露しやすいものですが、トップに空気の抜けるベンチレーションを備えているのでその心配は無用です。前室のキャノピー部分は高さも十分なうえ、後室にもスペースがあるので荷物置き場としても便利。大型メッシュ扉は通気性もあり、夏場でも快適に使えます。
アイテム6
トライアーチ 3 テント
こちらはすでに廃盤ですが、在庫限りで手に入る名品「トライアーチ」。独特のポール構造で壁が立ち上がる室内は居住性抜群なうえ、3人用なのでソロでは広々、子供が小さいうちはファミリーキャンプでも使える適度なサイズといえるでしょう。スペックはかなり高いのに、総重量2.37kgと超軽量なので、泊まりで登山などの山岳キャンプにも余裕で持っていけます。
アイテム7
ヘイエルダール3
前後2本のポールだけで設営できるトンネル型テント。これでしっかり3人が寝られる広さがあるのは、なかなか優秀ではないでしょうか。自立はしないので、ガイロープはマストですが、3.5kgでこのサイズならツーリングテントとしても優秀なレベル。設営も簡単なので、サブテントとして持っておいても良いかも。
▼タイプ3:ソロキャンに連れて行きたい小型テント
最近、巷で人気のソロキャンプ。誰にも邪魔されず、1人の時間を楽しみたい大人のキャンパーに最適です。そんなときのテントは“大は小を兼ねる”大型テントはかえって使いにくいもの。1人寝にちょうど良いサイズを選びましょう。
アイテム8
ホームステッドルーミー2
2本のポールをスリーブに通すシンプル構造の2人用テント。クイーンサイズのマットが入る223×165cmの広い室内はソロ使いも快適です。室内照明を吊るすハンギングループやナイトスタンドポケット、多機能ギアロフトなど、使いやすい機能も満載でファミリーキャンプのサブテントにも使いやすそうです。
アイテム9
『シュプリーム』×『ノースフェイス』 ストームブレイク3
2018年に話題になったコラボテント。これを探している人は多いのでは? ベースは「ホームステッドルーミー2」と同じ2本のポールをスリーブに通すシンプル構造の2人用テント。クイーンサイズのマットが入る幅165cmの広い室内は使いやすく、フライシートの斬新なデザインはフェスでも絶対目立てるはずです。
アイテム10
トーラス2
このサイズでフルメッシュのインナーテントは探している人も多いはず。結露知らずで、夏場も快適。夏フェスではインナーだけでも十分使えるでしょう。コンパクトなのに2人寝できるサイズはペアキャンプにも使えますし、さまざまなシーンで便えるテントです。
アイテム11
マイカFL2
軽さを最重視したソロ用テントはフルメッシュ仕様にすることで軽量化を促進。フライシートまで入れて重さ約1.5kgならリュックで持ち歩いても負担になりませんね。室内は幅約120cmとセミダブルサイズで2人寝も可能。左右に出入り口もある点も便利です。できるだけ荷物少なく行きたいバイクツーリングやトレイルキャンプにも最適。
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「FINEBOYS」編集部を30歳で独立。以後フリーのファッションエディター&ライターとして「MEN’S EX」「LEON」「GQ」「AERA STYLE MAGAZINE」など各メンズ誌・WEB版のほか、企業広告、オウンドメディアにて執筆。BBQインストラクター、第二種電気工事士など資格多数。目下の目標は危険物取扱者乙種4級取得。