キャンパーの必需品。SOTOのバーナーが信頼される3つの“高”とは
"3高"とは結婚相手に望む、高身長・高学歴・高収入のことですが、アウトドアで使う火器にも"3高"が望まれます。それを実現する火器ブランド『SOTO』のバーナーをご紹介。『SOTO(ソト)』はアウトドア火器の専門ブランド
キャンプやBBQなど、外で調理する際に欠かせないのが火器。炭火や焚き火を使うこともありますが、火起こしに時間をかけず、すぐに調理を始めるにはバーナーやストーブ、コンロなどが便利です。しかも安定した強い火力が維持できて、安全面でも確実なものがマストなので、信頼性の高いメーカー製品を使いたいところ。安価なノーブランド品の場合、万が一のときに火事や爆発などの大事故につながることがありますので注意が必要です。
そんな火器において、キャンパーたちから圧倒的な支持を得ているのが、アウトドア火器の一流ブランド『SOTO(ソト)』。愛知県に本拠を構える新富士バーナー株式会社によって立ち上げられました。同社は工業用バーナーの製造会社として1978年に設立され、配管工事用のプロパンバーナーや雑草処理用草焼バーナーをメインに製造していましたが、1990年に100円の使い捨てライターを利用する耐風ライター「ポケトーチ」が大人気となり、それがきっかけでアウトドア製品を手掛けることに。アウトドア=外で使うから『SOTO』というブランド名も明快で、今や全製品の5割以上をアウトドア火器が占めています。
1人1台どころか2~3台所有していることも珍しくない『SOTO』の製品。なかでも1番人気はやはり、小型耐風バーナーの「ポケトーチ」や「スライドガストーチ」です。強力な噴炎は耐風性に優れ、風が強くてライターが付きにくいときでも、薪や炭、ランタンなどに火を付けられます。
ちなみに筆者のイチ押しはCB缶に取り付ける「フィールドチャッカー」です。バーナーで一気に炭を炙ればあっというまに調理がスタートできます。これには、着火剤でちまちまと火起こししていた隣のキャンパーも目を丸くしていました。そんな『SOTO』の製品の中で最もラインアップが多いのが、同社が「ストーブ」と呼ぶシングルバーナーです。本記事では、『SOTO』のシングルバーナーやツーバーナーなどのストーブ火器について掘り下げます。
"3高"だから選ばれる『SOTO』のバーナー
『SOTO』の火器類が選ばれるのには、製品としての確かな品質が挙げられます。アウトドアで必要とされるのは、多少の風の中でも着火が可能であること。そして炎が安定していて調節可能であること。それらに加え、取り扱いやメンテナンスのしやすさ、保証なども含めて高いレベルを実現しているのが『SOTO』なのです。そんな『SOTO』の魅力である3つの“高”をご紹介しましょう。
その1
安定かつ調整可能な“高”火力
火器を扱う場合、薪や炭に火を付けるだけなら高火力を出せれば良いだけですが、調理する際は火力の調整が不可欠です。特にお米を炊く場合は強い火力で一気に沸騰させてから中火で水分を飛ばす必要がありますし、鍋でコトコト煮込んだり、焼き物をしたりする場合も微妙な火力調整が必要です。そのためにはONとOFFだけでなく、燃料の吹き出しを微妙に調整できる非常に精密な作りが必要です。その点『SOTO』の火器は、専門メーカーだけあって研究が重ねられているので、強い火力から弱い火力まで絶妙なコントロールができるんです。
その2
安心の“高“品質を誇る日本製
ガス燃料を噴出させたり、液体燃料を気化させたりするためには、精密な噴出弁や耐熱性の高いバーナーヘッド、そして燃焼効率を高めるために空気と混成させる機能が必要です。これらを精密に作ることができるのは、高い技術力を擁する日本のメーカーならでは。『SOTO』の国内向けバーナーはすべてにおいて、経済産業省令で規定された高基準を満たした製品にだけ交付される「PSLPGマーク」を取得しており、世界的にも高く信頼されています。
その3
おしゃれキャンパーも認める“高”いデザイン性
精密で高機能な火器にも、コンパクトに収納できる仕組みや製品としての美しいデザインは不可欠です。その点でも『SOTO』は優秀。特に世界最薄のシングルバーナーとして有名な「G-ストーブ」は、2000年度のグッドデザイン賞受賞モデル。機能性はもちろん、収納時は「これがシングルバーナー?」と思えるほど薄く折りたため、美しいデザイン性を誇ります。
『SOTO』のバーナーを選ぶ前に、燃料の種類を知っておこう
バーナーを選ぶ際に、知っておきたいのが燃料のこと。火器の燃料には、アウトドアで一般的なOD缶、家庭用ガスコンロでも使われるCB缶、液体燃料と大きく分けて3種類あり、シーンや用途によって最適な燃料が異なります。OD缶はハイパワーですし、CB缶ならどこでも安価に手に入ります。液体燃料は安価で気温に左右されにくいなど、それぞれに特徴がありますので詳しく解説しましょう。
燃料1
ハイパワーで使いやすいOD缶
OD缶のODとは「OUT DOOR」の意で、アウトドア用の燃料で最も一般的なガス燃料です。多くのメーカーがリリースしていて、アウトドア用品を扱うスポーツ用品店やホームセンターなどでも手に入ります。中身のガスは主にブタンやイソブタン、プロパンなどで各社混合率が異なります。イソブタンの混率が高いものはやや価格も高いので、火力も強いと思われがちですが、イソブタンは気温が低くても燃焼しやすいという特徴があり、寒冷地での使用が基本です。普段使いならレギュラー缶で十分です。
燃料2
家庭でも使うならCB缶
自宅にカセットコンロをお持ちの方も多いと思いますが、あのカセットコンロで使うガス缶がCB缶です。スーパーやコンビニでも取り扱いがあるので手に入りやすく、価格も安価なのでコスパを考えると使いやすいでしょう。冬のキャンプや気温の低い高地などではガスが安定しないのが唯一最大の欠点です。
燃料3
アウトドア上級者なら液体燃料
液体燃料はホワイトガソリンが基本なので、通販もしくは取り扱いのある店舗を確保する必要があります。燃料缶に移してから使うので、こぼさないよう慎重に取り扱う必要がありますし、火器によってはポンピングと呼ばれる作業が必要なことも。取り扱いは難しいですが、確実に高火力が使えますので、普段から使い慣れておくとキャンプだけでなく、災害時などの非常時にも役立ちます。
シーンや用途に合わせて使い分けたい、バーナーの種類
シーンや環境によって火器を使い分けるのが、キャンプやアウトドアの基本です。どんなシーンでどんな火器を使うのが良いのかについてもご紹介します。
シーン1
ソロキャンやツーリングには、軽量・コンパクトタイプを
ソロキャンやツーリングでは、燃料が入手しやすく、軽量かつ、コンパクトに収納できて、パッキングしやすいものがおすすめです。『SOTO』のバーナーには収納性に優れたアイテムが多く、こちらの「G-ストーブ ST320」は、収納時の厚さはなんと2.5cm!
シーン2
ファミリー&グループキャンプには、大型ツーバーナーを
大人数のキャンプでは料理の品数も増えるもの。持ち運びに便利で使いやすいシングルバーナーですが、それで何度も調理していては、先に作った料理が冷めてしまいますよね。そんなときこそ、ツーバーナーの出番です。家庭のコンロを使う感覚で調理できるので、きっとママも協力的になってくれますよ。
シーン3
寒冷地では、レギュレーター搭載火器が確実
標高が高い場所や冬のキャンプなど、外気が低いと燃料が気化しにくくなり、火力が安定しないことがあります。そんなときにも安定した火力を維持できるよう燃料を噴出するレギュレーター搭載火器なら安心です。『SOTO』の火器は多くのモデルが、このレギュレーターを搭載しています。
シーン4
ダッチオーブン調理には、大型五徳搭載タイプを使用
意外と見落とされがちですが、火器を使う際は調理器具に合わせて選ぶ必要があります。例えば1人用のコッヘルならOD缶に直結するシングルストーブが便利ですが、五徳が小さいので大型のダッチオーブンなどを乗せるのは大変危険です。そんなときは低い位置に大型五徳を取り付けたうえで、燃料缶がセパレートして設置できる火器が安全です。
豊富なラインアップからセレクト。『SOTO』のバーナー10選
『SOTO』の火器はシングルストーブ、ツーバーナーなどバリエーションが非常に豊富です。主なのはOD缶を使用するタイプと、OD缶・CB缶の両方が使えるタイプですが、液体燃料を使用するタイプも揃います。現行モデルの中から、おすすめのバーナーをご紹介しましょう。
アイテム1
G-ストーブ ST-320
CB缶専用のシングルストーブは、ノート型バネルを開くとバーナーが出現。収納時は厚さ2.5cmの薄型ゆえに場所を取らず、メスティンにも収納できます。軽量で衝撃にも強いため、手持ちの登山キャンプなどでも便利! デザイン性にも優れ、2000年度グッドデザイン賞を受賞しているのもうなずけます。
アイテム2
シングルバーナー ST-301
こちらもCB缶専用バーナーですが、分離型なので五徳が大きく調理がしやすいタイプです。定番人気モデルの「ST-301」なら、シングルバーナーでは最大級の3,200kcal/hという強力な火力が使えます。五徳の外径も20cmと大きいので、ダッチオーブンや中華鍋も振るえてキャンプ料理の幅も広がるでしょう。
アイテム3
アミカス SOD-320
OD缶に直接取り付ける一体型シングルストーブは風に弱いモデルが多いのですが、「アミカス」は耐風性能を徹底的に研究したモデルとして有名です。バーナーヘッドをすり鉢状にすることで横風を受けても火元が消えにくく調理を継続可能。イグナイター付きなので着火も片手で簡単にできますし、4本五徳なので鍋の安定性もばっちりです。
アイテム4
マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
前述の「アミカス」と同じすり鉢状のバーナーヘッドを持つOD缶一体型シングルストーブに、寒冷地でも火力を安定させるマイクロレギュレーター機能を搭載。冬キャンプや山岳キャンプで威力を発揮します。五徳が取り外し可能なので、オプションの4本タイプをセットすれば、大型の鍋にも対応します。
アイテム5
マイクロレギュレーターストーブ SOD300S
『SOTO』のシングルストーブの中でも最も軽量化されたモデルが「SOD-300S」。ストーブ部分だけで70gを切るうえ、コンパクトに折りたためるのでコッヘルやマグカップの中にも余裕で収まります。寒さに強いマクロレギュレーターを搭載しているので、リュックを背負ってのハイキングなどにも使えます。
アイテム6
レギュレーターストーブ フュージョン ST-330
「ST-301」の後継モデルとして登場した「フュージョン ST-330」は、「アミカス」や「ウインドマスター」と同様のすり鉢型バーナーヘッドを搭載しているため風に強く、中火や弱火を長くキープできます。ガスの噴射量をコントロールして火力を調節するツマミとイグナイターの点火装置がバーナーから遠いガス缶側にあるため、火を付けるときなど火傷を気にする必要がなく安心です。
アイテム7
ムカ ストーブ SOD-371
こちらはホワイトガソリンなど液体燃料を使用するストーブ。「ムカ ストーブ」が名品中の名品といわれる理由は、プレヒート(液体燃料系のバーナー特有の点火前にバーナーヘッドを温める作業)不要で着火できるという点です。液体燃料なので寒冷地でも使えますし、4,000Kcal/hのハイパワーは他のバーナーの追随を許しません。
アイテム8
ストームブレイカー SOD-372
「ストームブレイカー」はノズルの交換不要で液体燃料とOD缶の両方が使えるハイブリッドバーナー。バーナーヘッドもすり鉢状の耐風性能の高いモデルなので、「ムカ ストーブ」と「アミカス」のいいとこ取りともいえるモデルです。OD缶使用時は、ガス缶を天地逆置きにするのがポイント。
アイテム9
レギュレーター2バーナーグリッド ST-526
スリムでモダンなデザインのテーブルトップタイプの2バーナー。CB缶を利用するので誰でも簡単に使いこなせます。レギュラー缶使用時でも、マイクロレギュレーターを搭載しているので、5~25度の気温であれば火力をしっかりキープできます。周囲に風防を取り付けることも可能なうえ、専用ケースでスマートに持ち運べます。
アイテム10
ハイパワー2バーナー ST-525
こちらのツーバーナーは持ち運びに便利なケース一体型タイプ。CB缶2本を使用しますが、1つのバーナーに1本をセットするのではなく、2本のボンベから同時に各バーナーに燃料供給するガスシンクロナスシステムの採用により、安全で安定したハイパワーの火力が使えます。
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