今キャンプで主流のカマボコ型テントって? 選び方とおすすめ11選
最近キャンプ場ではカマボコ型のテントが主流です。その理由はデザイン、居住性の良さもありますが、何よりも設営が簡単! 今人気のカマボコ型テントをご紹介しましょう。キャンプ場で増えている「カマボコ型テント」とは?
本格的なキャンプシーズン到来。キャンパーは、それぞれのキャンプスタイルによって、いろんな種類のテントを使い分けていることと思います。ソロキャンプやカップルでの利用にはコンパクトで設営が簡単な「ワンポール型」や「ドーム型」、ファミリーやグループには大型で居住性が高い「2ポール型」や「2ルーム型」が人気です。そんな中、注目を浴びているのが「カマボコ型」テント。設営の手軽さと居住性の高さが特徴で、前述した「ワンポール」や「ドーム型」と、「2ポール型」や「2ルーム型」のいいとこ取りしたモデルなのです。見た目は文字通りカマボコ型で、別名「イモムシ型」とか「トンネル型」と呼ばれる場合もあります。
今、カマボコ型テントが人気の理由
以前からヨーロッパのアウトドアギアメーカーからも登場していましたが、数年前に『DOD(旧ドッペルギャンガー アウトドア)』がリリースしたその名もズバリ「カマボコテント」の爆発的ヒットによって、その人気が拡大しました。今では多くのメーカーがこの「カマボコ型」をリリースしていて、テントの設営の手軽さと、広さや居住性を求めるキャンパーを中心に支持されています。では、そんなカマボコ型テントの魅力を順を追って見ていきましょう。
人気の理由1
カマボコ型テントは「広い!」
カマボコ型テントは半円筒を伏せた状態ですので、地面からフライシートが壁状に立ち上がります。ゆったりと弧を描く天井も高さがあり、室内が広く感じられ、大人数での食事も狭苦しい感じがしないんです。
人気の理由2
カマボコ型テントは「快適!」
多くのカマボコ型テントは、リビングスペースと寝室とを分割して使います。寝室パートは吊り下げ式だったり、中にドームテントを入れたりして使いますが、別室があることで荷物の整理や着替に使えたり、就寝時は虫などの侵入も防げるので快適です。
人気の理由3
カマボコ型テントは「便利!」
カマボコテントは、寝室を取り外せば大型のシェルターとして使えるので、テント内で遊んだり、グループキャンプの宴会幕に使ったりすることができます。寝るときに寝室を作るのがめんどうなら、中にコットを置くだけでOK。タープ・テント感覚で使うこともできるんです。
人気の理由4
カマボコ型テントは「簡単!」
設営が簡単なのもカマボコ型テントの特徴です。広げたフライシートにポールを通し、エンドピンを差し込んで半円弧の状態にして並べておきます。前後どちらか一方をペグダウンして固定したら、反対画を引っ張るとポールが立ち上がってカマボコ状になります。大型でも固定した側から1つずつポールを起こしていくことができるので、1人でも立てられます。ヘタなファミリーキャンプ向けの2ルームテントより簡単に短時間で設営できますよ。
人気の理由5
カマボコ型テントは「強い!」
実はこれが最大の特徴なのですが、カマボコ型テントは風にすこぶる強いんです。風上にお尻を向けて設営すれば、風を受け流しやすく、真横から風を受けても弧を描くポールは強度が高いのでポキリと折れる可能性が低いのです。過酷な気候下で使う山岳テントに、カマボコ型が多いのはこのためなのです。
3つのポイントで解説。カマボコ型テントの選び方
人気のカマボコ型テントゆえに、多くのメーカーがリリースしています。数がありすぎて、ちょっと選ぶのに苦労しますので、用途に合わせた選び方のポイントを解説します。
ポイント1
寝室の人数で選ぶ
カマボコ型テントそのものが大きくても、リビングルームと寝室の配分がそれぞれ異なりますので、寝室の許容人数をよく見て選ぶことが肝心です。1人、2人で寝るだけのタイプなら小型で高さのないものでもOKですが、ファミリーキャンプやグループキャンプで使うなら、寝室が4~5人用の大型を選びたいところですね。
ポイント2
寝室(インナールーム)の取り付け方で選ぶ
インナールームを取り付けることで2ルーム、あるいは3ルームになるカマボコ型テントは、インナールームの取り付け方もよく検討しておきたいポイントです。基本的には円弧状のポールにあわせて吊り下げるタイプが一般的で、取り外しも簡単です。他にはカンガルー型といって、ドーム型のテントを入れるタイプも。カマボコ型テントをシェルターとして使う際は外に出しておいて、寝る際に中に入れるだけで、荷物も中に入れたままにしておけるので楽です。
ポイント3
サイドパネルの大きさで選ぶ
サイドパネルの開口数や開き方もチェックしておきたいポイントです。夏場に使うなら、大開口するほうが良いですし、フルオープンなのか、メッシュつきのものかについても検討すべきでしょう。フルオープンは夏場は涼しいですが、虫が入ってくるのでメッシュとの二重仕立てのものが便利ですよ。
カマボコ型テントのおすすめ11選
それでは最新のカマボコ型テントをご紹介しましょう。ブームの火付け役となった『DOD(ドッペルギャンガーアウトドア)』のカマボコテントもアップデートされていますよ。
アイテム1
『DOD』カマボコテントソロUL T2-605-BK
「カマボコテント」の名付け親であり、ブームの火付け役である『DOD』。こちらは2人用の小さめサイズで重さも5.4kgと片手で持ち運べる軽量テント。真っ黒というのがかっこいいですよね。ちなみに真っ黒のテントは朝方も光を遮るので、ぐっすり眠れるところが人気のポイントで、午前中ゆっくりしたいキャンバーさんに人気が高いのです。■サイズW450×D170×H120cm
アイテム2
『ノルディスク』レイサ6
「カマボコテント」登場前から「トンネル型」とか「イモムシ型」と呼ばれた「レイサ6」は、”カマボコ型テントのロールスロイス“といっても過言ではないでしょう。この4ポールのテントは、前後に寝室をセットできる3室構造で6人寝ることができる全長6mオーバー。さらに室内で大人が直立して立つことができる高さ2mの大型設計なんです。以前コットン幕が限定リリースされましたが激重で幻のテントとなっています。ちなみにナイロンでも17kgありますけどね。■サイズW645×D295×H210cm
アイテム3
『コールマン』トンネル2ルームハウス LDX デニム
『コールマン』といえば、グリーンとグリーム色のコンビカラーが有名ですが、こちらのデニムプリントはインディゴレーベルシリーズの定番柄。都会的で一際目を引くデザインが人気です。トンネルタイプで寝室は5人用。フロントがひさし機構にできるので、2ルームタイプより30%もリビングスペースが広く使えて、高さも約185cmあるので、グループキャンプにも十分活用できます。■サイズW660cm×D330×H200cm
アイテム4
『コールマン』コーストライン 6 デラックス
『コールマン』は国内のスポーツショップ、ホームセンターなどでジャパン社が取り扱っているシリーズと、ネット通販などで買えるアメリカコールマン社の輸入品の2種類があり、デザイン的にはアメリカコールマンのほうが種類豊富なんです。こちらの欧州限定モデルは3室構造6人寝室タイプ。センター上部にはメッシュ窓が設定されています。■サイズW610×D270×H195cm
アイテム5
『ケシュア』arpenaz42 ファミリーキャンピングテント
『ケシュア』はポップアップテントが得意なフランスのアウトドアメーカーで、その高いデザイン性で知られています。こちらのテントは前後に2人用寝室を振り分けたタイプで、2組のカップルでキャンプできるというシロモノ。中間のリビングスペースには4人で椅子を並べてテーブルを囲む設計です。センターサイドは、オーニングのように持ち上げるタイプなところもしゃれています。■サイズW460×D230×H195cm
アイテム6
『ハイランダー』エアートンネル ルーミー
フライにポールを通す代わりに、ポールスリーブがエアチューブになっていて、空気を入れることでテントが立ち上がるカマボコ型テント。強風にあおられてもポールを破損する心配がなく、何より電動ポンプを使えば、設営がわずか15分で完了するという驚異のお手軽テントなんです。垂直に立ち上がる壁により、室内の広さを実感できます。サイドパネルはメッシュタイプで、大開口もできるのでとっても快適なんです。■サイズW640×D310×H205cm
アイテム7
『テントファクトリー』フォーシーズン トンネル2ルームテントLL BE TF-4STU2-NL
『テントファクトリー』の人気モデル「トンネル2ルーム」にロングタイムが登場。寝室サイズはそのままに、リビングスペースが2倍になりました。大型サイドパネルが左右に4枚あってフルメッシュにもなるので、全開にしたら風も吹き抜けてめちゃくちゃ快適です。ポールはファイバーグラスなので、軽量で持ち運びしやすいのもポイント。インナーテントを取り外してシェルターとして使えば、着席のキャンプディナーや大人BBQも優雅にできそうです。■サイズW560×D255×H190cm
アイテム8
『グランドキャニオン』ロブソン
『グランドキャニオン』は、先にご紹介した『ノルディスク』のファミリーブランド。こちらは3人用のカマボコ型なのでちょっと小さく見えますが、さすがは海外ブランド、広さは十分なので小さなお子さんなら4人で使えるファミリーテントサイズです。それでいて、このハードめなオリーブグリーンのカラーはクールでかっこいい抜群のスタイル。価格も手頃なので、キャンプ初心者の方にもおすすめです。■サイズW380×D230cm×H145cm
アイテム9
『スノーピーク』ヴォールト マットシートスターターセット
『スノーピーク』の「ヴォールト」は、それまでの定番「アメニティドーム」に代わるベーシックテント。従来のポールをクロスさせるドーム型より、ポールが並行に弧を描くカマボコ型テントがスタンダードになったことを示しているといえるのではないでしょうか。こちらは、4人が余裕で寝られる寝室がセットできて、リビングスペースも十分。ここでご紹介したものはフロアマットがセットになっていますが、さらにタープもセットになったパックもあります。
アイテム10
『AYAMAYA』ツールームツーリングテント
テントは使い続けるうちに、汚れたりダメージもあったりするので、安価なテントを買い換えるのも手。一通りの機能を備え、ファミリーキャンプサイズのカマボコ型でこの価格は魅力的です。■サイズW425×D200×H130cm
アイテム11
『ヴィリメッツァ』トンネルテント 3ルーム
こちらもお手頃価格がうれしい逸品。グレーというカラーがめちゃくちゃクールでかっこいい! しかも360度10か所もの窓が設定されているので風の抜けも抜群です。すべての窓にメッシュスクリーンを採用しているので、虫の苦手な女性を連れて行くのも安心。思わず著者もポチっとしちゃいそうです。■サイズW665×D250×H190cm
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池田 やすゆき
「FINEBOYS」編集部を30歳で独立。以後フリーのファッションエディター&ライターとして「MEN’S EX」「LEON」「GQ」「AERA STYLE MAGAZINE」など各メンズ誌・WEB版のほか、企業広告、オウンドメディアにて執筆。BBQインストラクター、第二種電気工事士など資格多数。目下の目標は危険物取扱者乙種4級取得。
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テント・タープ