キャンプの服装ってどうすればいい? コーデの考え方と着こなし正解集
春・夏・秋はキャンプが気軽に楽しめるシーズン。どうせ行くなら、服装もチューニングして存分に楽しみましょう。季節別に、揃えるべきアイテムと着こなし術を解説します。キャンプを快適に過ごすための服装とは?
キャンプが楽しい季節の到来。思い切りエンジョイするには、快適に過ごせる服装を知っておく必要があります。意識すべき主なポイントはアイテムの機能面。押さえておきたい4つの大切な視点を解説しつつ、「夏」と「春&秋」の季節に分けて基本アイテムや参考となるコーディネートをご紹介します。
キャンプの際の服装選びで気を付けたい、4つのポイント
まずは、キャンプ用のコーディネートで気を付けるべき4つの基本的なポイントを解説。これらをしっかり踏まえて準備を整えれば、キャンプが快適に楽しめます!
ポイント1
朝晩の冷え込みに備えておくべし
キャンプの場所がどこであろうと、テントを張るのが屋外であれば、街中よりも昼夜の寒暖差が大きくなるもの。朝晩の冷え込みに備えて、羽織りものなどを用意しておきましょう。寒暖差が大きい季節やエリアでは、昼間と朝晩の服装はまったく別にしてもいいくらい。夜~朝方に関しては、おしゃれよりも保温性を重視して服装を調整するのがベターです。
ポイント2
虫の多いところでは肌の露出を控えよう
例えキャンプエリアが整備されていたとしても、すぐ近くに虫がたくさん生息しているポイントがある場合も少なくありません。散策などで出歩くならば虫に遭遇する可能性は一層高まります。そんなときのために、肌を隠せる長袖のトップスやロングパンツといったアイテムも準備しておいたほうが賢明。蚊・アブ・ハチなどを軽視せず十分に注意しましょう。虫除けスプレーも併用するのがおすすめです。
ポイント3
日差し対策として帽子やサングラスは必須
標高が高くなるほど紫外線は強くなります。つまり、山や高原でのキャンプではUVケアも不可欠ということ。できればUVカット機能を備えた服を選ぶのがおすすめです。さらに日差し対策として、被りものやサングラスも準備しておきましょう。晴れの日は当然ですが、曇っていても紫外線は思いのほか強いのできちんと対策を講じる必要があります。
ポイント4
焚き火をするならコットン素材がベター
キャンプの夜の楽しみの1つが「焚き火」。ですが、風の強さや向きによっては火の粉が舞い、服まで届くこともあるので要注意です。ナイロンやポリエステルといった化繊系の生地は、ちょっとした火の粉でも溶けて穴が開きやすいので避けたほうが無難。化繊系より溶けにくいコットン系の服を選んでおいたほうがベターです。最近は『スノーピーク』などが難燃性の生地を使った「焚き火を楽しむための服」もリリース。そういったアイテムも活用すれば万全です。
夏のキャンプを楽しむための、服装の基本を押さえよう
ここからはキャンプでの服装を具体的に指南。まずは夏のキャンプで選ぶべきアイテムを3点に絞って紹介します。暑い日中を想定し、爽快なコーディネートをベースに組み立てましょう。
▼夏キャンプにおいて服装のベースとなる、基本アイテム3点セット
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フィールドシーンで心強い機能性に優れたシャツ
汗をかいても蒸れにくく、かつ紫外線も防止してくれるような高機能シャツがあれば、キャンプがもっと快適になること間違いなし。例えば、『ナノ・ユニバース』の「冷涼太」シリーズの1着は最適解の1つです。吸水速乾&紫外線防止に加えて、断熱・接触冷感・軽量性もカバーする「シェルテック(R)」という特殊素材を使い、極上の快適性を実現しています。しかも、ポリウレタンMIXによって適度なストレッチ性も与えていますから、動きやすさも抜群。
アイテム1
半袖Tシャツ
やっぱり暑い日は半袖Tシャツ。リラックスできるように汚れてもいい1枚を選ぶのがポイントです。大人っぽいイメージを大切にするなら無地を選ぶべきですが、キャンプらしさを演出するならムードのあるプリントを選んでもOK。例えばこのTシャツは、キャンパーにファンも多い「日産サファリ」とのキャンプシーンを描いています。
アイテム2
ショートパンツ
涼しさを重視するならパンツもショート丈で。ちょっとしたツールなどを収納できるポケット付きを選んでおくと便利です。さらに、ウエストサイズの調整や脱ぎはきがしやすいタイプを選んでおくと、食後の満腹時やトイレの際も重宝。Tシャツが総柄ならパンツは無地にするなど、ラフになり過ぎないように全身でバランスを整えるのがおすすめです。
アイテム3
スポーツサンダル
風通しの良いサンダルも暑さ対策には有効。キャンプは屋外が基本なので、アウトドア系のスポーツサンダルを選んでおけば問題ありません。通気性が良いだけでなく、足を適度に保護してくれるタイプがイチ押し。草や木などで足を切る可能性を低減できるからです。また、キャンプは意外と長い距離を歩くもの。そうした意味でも、歩きやすいスポーツサンダルが最適といえます。
▼夏のキャンプコーデ、着こなしのグッドサンプル
お手本にしたい夏のキャンプスタイルをリアルなコーディネートからピックアップ! シンプルなアイテムを選びつつ、色や柄で遊ぶのがポイントです。
着こなし1
ネイビーをベースにした大人っぽいキャンプスタイルのお手本
Tシャツもショートパンツもネイビーで揃えたワントーンスタイルが大人なムード。実は3点セットの商品で、Tシャツ、パンツ、サコッシュがすべて4WAYストレッチの同素材で作られています。こんなセットアップを用意しておけば、夏のキャンプスタイルが簡単に築けて便利!
着こなし2
カラーリングで個性を演出した好バランスな着こなし
Tシャツもショートパンツも無地を選んで大人なムードを確保しつつ、ホワイト×オリーブという色の組み合わせでさりげなく個性をプラス。キャップとショルダーバッグの色味をブラックで揃えて、シックなスパイスを加味しています。軽装になる夏は、ボディバッグやサコッシュといった小ぶりなバッグで収納性を補完すると便利。移動時もキャンプ地での活動時も活躍してくれます。
着こなし3
アウトドアサンダル+ソックスでキャンプらしさを演出
コーディネートのベースは1つ上のコーデ例と同様。ただし、サンダルにソックスを合わせている点が異なります。通気性をキープしつつ足を保護することもできるので、サンダル+ソックスはキャンプに適したセットです。
着こなし4
総柄のTシャツをセレクトして個性を思い切りアピール
タイダイ染めのTシャツをメインにすることで、アウトドアテイストを存分に主張したコーディネート。ラフになり過ぎないよう、Tシャツとショートパンツを同系色で揃えているのも見逃せないテクニックです。さらにグラスコードを活用しているのも見事。キャンプの必需品であるサングラスにグラスコードを付ければ、アクセサリー感覚で身に着けることができます。
春・秋のキャンプを楽しむための、服装の選び方をチェック
ここからは、少し涼しい春&秋のキャンプスタイルを解説。温度調整がしやすいうえに動きやすさも備えた着こなしが築ければ、服装で失敗せずにキャンプが大いに楽しめます!
▼春・秋のキャンプにおいて服装のベースとなる、基本アイテム4点セット
アイテム1
長袖シャツ
長袖のシャツをうまく使えば温度調整も簡単。肌寒くなったら羽織って、暑くなったら脱げばいいのですから。高機能素材のシャツを選ぶとキャンプが一層快適になるはずです。ちなみにこのシャツは、天然由来成分による「防虫機能」と強い日差しから肌を守る「UVカット機能」を搭載しています。
アイテム2
クライミングパンツ
動きやすいクライミングパンツもキャンプにもってこい。開脚しやすい仕様なので座ったままでも作業がしやすく、ウエストのサイズ調整が簡単なのでどんなシーンでも快適に過ごせます。また、裾に向かって細くなるテーパードシルエットが基本なので、裾がむやみに引っ掛かることもありません。
アイテム3
トレッキングシューズ
トレッキングシューズもキャンプで大活躍。登山にも対応する作りなので、地面の状態を気にせず歩くことができます。透湿防水などの機能を備えたタイプなら活動エリアはさらに拡大。ブーツタイプでも、スニーカータイプでも、基本的な特徴は変わらないので、好みに合わせて選べばOKです。耐久性や強度を重視するならブーツタイプ、軽さや歩きやすさを優先するならスニーカータイプを選ぶのがセオリー。
アイテム4
防寒できる羽織りもの
シャツではカバーできない気温や天候の変化に備え、シャツの上に重ねられる羽織りものも用意していけば完璧。薄手のコートやマウンテンパーカーなどが定番ですが、気軽に羽織れるポンチョタイプも便利です。例えばこの1着は、耐水圧10000mmのリップストップナイロン素材を採用。高い防水性がアウトドアシーンで重宝することうけあいです。
▼春・秋のキャンプコーデ、着こなし見本帳
最後は、基本セットをベースにした春&秋のキャンプスタイルを厳選して紹介。状況に合わせてアレンジしやすいレイヤードを築いたうえで、自分らしさを加味するのが正解です。
着こなし1
スタンダードな面持ちの高機能アイテムを使った基本形
オーソドックスなデザインのアイテムを選び、安定感のあるコーディネートを構成。実は機能性も抜群で、長袖シャツは耐久性に優れ、クライミングパンツは保温性が高く、トレッキングブーツは防水透湿性を備えています。頼れる機能派アイテムを軸にすれば、おしゃれで実用性の高いキャンプスタイルが築きやすくなります。
着こなし2
アウトドアテイストたっぷりのベーシックな装い
チェック柄のネルシャツを筆頭に、すべてのアイテムをアウトドア調のアイテムで揃えたコーディネートです。ベーシックなアイテムを選んでいるので組み合わせは自由自在。温度調整もしやすくなります。こんなダウンベストを使ったレイヤードスタイルは、温かいのに動きやすくて便利です。
着こなし3
そのまま街でも使えるクールな配色のキャンプスタイル
ブラックを軸にスタイリングすることでクールにまとめた装い。すべて黒にすると個性が埋没してしまうので、他のカラーをさりげなく効かせているのがポイントです。まずはフリースジャケットをグレーにして軽快感や都会的イメージを演出。そして何より、ライトブルー×イエロー×オレンジのトレッキングシューズが見事なスパイスとして主張しています。
着こなし4
グリーンのリンクで個性を上乗せしたバランスが巧妙
『グラミチ』のNNパンツをはじめ、比較的スタンダードなアイテムばかりで組み合わせたスタイリングです。そんななか、グリーンをさりげなく使って個性をプラス。トップスとトレッキングシューズをグリーン系で連携させることで適度な意外性を演出しています。パープルのニットキャップも新鮮味があるアクセントとしておしゃれ度アップに貢献!
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60以上のメディアで執筆。「着こなし工学」提唱者
平 格彦
出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。
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