メンズコスメ、基本のき。知っておきたい種類や“なぜ必要か?”を解説
近年スキンケアやアンチエイジングに対する男性の美容意識の変化に伴い、注目されているのがメンズコスメ。具体的にどんな種類があり、なぜ必要なのかを見ていきましょう。今注目されている「メンズコスメ」。でもいったい、何を指すの?
「コスメ」という言葉の響きから、女性が使用するような化粧品を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、一般的に「メンズコスメ」とは、洗顔や保湿などのスキンケアやヘアケアを中心としたアイテムのことを指します。ビジネスシーンなどあらゆるシーンにおいて好印象を与えるためには清潔感が必要だったり、冬になると乾燥によるカサツキなどのトラブルを防ぐために保湿が欠かせなかったり……以前よりもスキンケアを意識する男性が増えているんです。
男だから不要、じゃない。メンズコスメが必要な理由
改めてメンズコスメと聞くと、何か特別なことのように考えてしまいがちですが、その目的は洗顔や保湿などを通して健康的な肌や体を保つこと。女性以上に皮脂や汗が気になる男性だからこそ、清潔感を演出するうえでも必要なことといえるのです。とはいえ、すべてを行う必要はありません。自身の気になるパーツに合わせて必要なケアを取り入れればOK。パーツによってケアの仕方が異なるので、部位に合ったアイテムを選んで行うようにしましょう。
メンズコスメの種類には何がある? それぞれの必要性や効果も解説
さまざまなアイテムがある中でも、メンズコスメは大きく「スキンケア」「ヘアケア」「ボディケア」に分けられます。3つのカテゴリごとに種類を紹介しつつ、それぞれがなぜ必要なのか、どんな方におすすめなのか、を詳しく解説していきます。
▼PART1:スキンケア編
メンズコスメの中でもメインとなるのが、やはり顔周りのお手入れであるスキンケアのアイテムです。まずは洗顔をして、肌に水分補給をし、潤いを閉じ込める、といった3ステップをベースに、必要に応じて自分の肌に合ったアイテムを加えていくのが基本です。
種類1
スキンケアの基本となる「洗顔」
スキンケアやメンズ美容のすべての基本は、まず洗顔から。余分な皮脂や汚れをしっかり落として、清潔な肌を保つことが最も大切です。洗顔料をきちんと泡立てて、肌に負担をかけないようゴシゴシこすらず、やさしく包み込むように洗うことを心掛けましょう。市販の泡立てネットを使用すれば、簡単に濃密な泡を作ることができるのでおすすめです。
種類2
洗顔後に水分補給と保湿を行う「化粧水」&「乳液」
洗顔後の清潔な肌に化粧水で水分を補給し、乳液で潤いを閉じ込めてしっかりと保湿をすることで、健康的な肌を保つことができるようになります。男性の中には、肌のベタつきを嫌がって、洗顔後に何もつけない方もいますが、それが過剰な皮脂の原因になることも。皮脂の分泌は、肌の乾燥に対する防衛反応ですので、テカリたくないのであれば、しっかりと保湿をすることが重要なのです。
種類3
しみ、しわ、たるみなど、個別の悩みに対応するのが「美容液」
美容液とは、洗顔・化粧水・乳液のベーシックなスキンケアに加えて、自分の肌の悩みや期待する効果に応じてプラスするもので、特に美容成分や機能性に優れたアイテムのことを指します。通常のスキンケアだけでは満足できない上級者や、しみ・しわ・たるみといった年齢的な要因からくる症状などが気になる方におすすめです。
種類4
スキンケア初心者にも取り入れやすい「オールインワン化粧水」
オールインワン化粧水とは、化粧水・美容液・乳液の持つ効果を網羅して、1本で何役もこなしてくれるアイテム。スキンケア初心者で何アイテムも使い分けるのが難しいという方にはもちろん、忙しい朝などの時短ケアとしてもおすすめです。洗顔後に化粧水からいくつも塗り重ねるのが重たく感じる暑い時期や、荷物を減らしたい出張や旅行時などにも重宝します。
種類5
意外と見られている唇のケアの基本「リップクリーム」
男性にとって特に身近なメンズコスメの1つ、リップクリーム。きちんと他のスキンケアをしているのに唇がガサガサだったり、ひび割れていたりしたら台無しですよね。唇や指先など、細かな部分こそ他人から意外とよく見られていたりするものなので、気を付けたいポイントです。特にマスクを着用する機会が多くなると、摩擦で唇が傷んでしまうこともあるので、しっかりと保湿とカバーを心掛けましょう。
種類6
アンチエイジングのためにも普段使いしたい「日焼け止め」
男性にとって日焼け止めといえば、真夏のレジャーやスポーツなど、直射日光を浴びるようなときに使用するもの、というイメージがあるかもしれませんが、それは間違いです。実は日常生活の中でも肌は紫外線にさらされていて、それが肌のしみやしわ、肌荒れなどの原因になることがあるのです。今はベタつきや、白残りのしないタイプの製品が多く出ているので、毎日のスキンケアの仕上げに取り入れたいところです。
▼PART2:ヘアケア編
メンズコスメの中でも、特に意識せずに多くの方に使われているのが、シャンプーやトリートメントを中心としたヘアケアアイテムです。髪や頭皮の健康のためには、しっかり洗って清潔に保つことはもちろん、自分の悩みや好みに合ったプラスアルファのアイテムを取り入れることが有効。普段のシャンプーに加えて取り入れたい種類をご紹介します。
種類1
頭皮のためのスキンケアという考え方の「スカルプセラム(頭皮用美容液)」
毎日のシャンプー後の習慣として、タオルドライした清潔な頭皮にぜひ試してもらいのが、スカルプセラム(頭皮用美容液)。実は頭皮も顔とひと続きの肌であるため、スキンケアが必要なんです。しっかり保湿をして健やかに保つことで、余分な皮脂の分泌やフケ、かゆみといったトラブルを防ぐことができます。30代以上になると特に気になる頭髪ですが、すべてのベースはまず健康な頭皮環境を保つことなのです。
種類2
気になる髪と頭皮の汚れにおすすめしたい「プレシャンプー」
毎日きちんとシャンプーしているつもりでも、頭皮の皮脂やニオイなどが気になったことはありませんか? もしかすると、それは落としきれていない整髪料などの汚れや、頭皮の毛穴に詰まって取れない皮脂が原因かもしれません。そんなときに取り入れたいのが、頭皮スクラブやオイルなど、洗髪前に使用するプレシャンプーです。シャンプー前に汚れを浮かせることで、洗浄効果を高めてくるアイテムですので、週に1~2回のスペシャルケアとしておすすめです。
▼PART3:ボディケア編
スキンケア、ヘアケアに続いて忘れてはいけないのが、ボディケアです。手やひじ、かかとなどの乾燥していると目につきやすい部分はもちろん、体全体の肌を健やかに保つためのアイテムが多数リリースされています。ちなみに、足首なども意外と乾燥して白くなりがちなので、素足にスリッポンなどくるぶしを出す機会のある方はご注意を。
種類1
意外と見られている手先のケアに必須の「ハンドクリーム」
ボディケアで手軽に取り入れられるものの1つがハンドクリーム。冬の乾燥する時期のケアや、手荒れ・ひび割れなどが気になる方のケアとしてはもちろん必須ですが、手先をきれいに保つために実はすべての男性に年間を通じて使ってもらいたいアイテムなのです。ビジネスシーンにおいても、手や指先は名刺交換などで意外と見られる部分ですので、忘れずにケアをしたいポイント。
種類2
体にも必要な保湿をしてくれる「ボディトリートメント」
改めて自分の体の肌を観察してみると、ひじやかかとなど乾燥した部分がある一方で、背中は皮脂でベタついていたり、ニキビができていたりしませんか? これも顔と同じく、肌が乾燥するとかえって皮脂が分泌されやすくなるため、ベタつきのない肌を目指すなら保湿を心掛けることが必要なのです。ボディトリートメントやクリームには、香りにこだわったアイテムも多いので、フレグランス代わりにもおすすめです。
ちなみに。最近耳にするBBクリームやコンシーラって何?
メンズコスメの中でも、スキンケアの範囲を少し超えて肌を美しく顔色を良く見せることや、しわやニキビを隠すためのプラスアルファなアイテムもご紹介しておきましょう。少しハードルが高く感じる方もいるかもしれませんが、女性にとっては当たり前のアイテムであり、積極的に取り入れる男性も増えていますので、この機会にぜひチェックしてください。
毛穴、しみ、そばかすなどが気になるなら「BBクリーム」がおすすめ
BBクリームとは、ひと通りのスキンケアの最後に仕上げとして使用する、毛穴やしみ、そばかすなどを隠して肌の表面をカバーしてくるアイテムです。クリーム自体が肌色なので、女性のファンデーションのようで少し抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、実際に塗ってみるとすぐに馴染んでまったく違和感のない仕上がりに。肌表面が均一にきれいに見えるだけでなく、目の下のくまなどが目立たず、血色の良い顔を演出してくれるので、ビジネスシーンや面接などにもおすすめです。
赤いニキビやカミソリ負けなどは「コンシーラ」におまかせ
コンシーラとは、顔の中で気になる赤いニキビやカミソリ負けのちょっとした傷などを部分的にカバーして隠してくれるアイテムです。一般的にBBクリームは伸びが良く肌全体を均一に整えてくれるのに対して、コンシーラはよりカバー力が強いため、気になる部分にスポットで使用することに向いています。日々きちんとスキンケアをしていても、時には気になって隠したいポイントがでてきてしまうもの。そんなときのためにも1つ持っていると非常に便利です。
まずはここから。メンズコスメのおすすめブランド6選
いまや百貨店やファッションビル、ドラッグストアにコンビニなど、あらゆるところで多くのブランドが展開されているメンズコスメ。その中でも、これからスキンケアを始める初心者の方におすすめのブランドと、1歩進んだアイテムをお探しの方におすすめのブランドを厳選してご紹介します。
▼メンズコスメ初心者におすすめの実力派ブランド
数あるメンズコスメの中でも、これからスキンケアを始める初心者の方におすすめしたい、ラインアップ豊富でコストパフォーマンスに優れたブランドをご紹介します。
ブランド1
『バルクオム』
“メンズスキンケアの、ベーシックであり続ける”をコンセプトに、一見シンプルながらも研ぎ澄まされたバリエーション豊かな商品ラインアップで、メンズコスメ界を席巻するブランド。圧倒的な泡立ちの良さを誇る洗顔料や、国際的なコンテストでアワードを受賞したシャンプーなど、初心者にもしっかりと違いのわかるアイコニックなアイテムが特徴です。
ブランド2
『グリーンボトル』
植物由来の成分を使用した、肌から髪、ひげに至るまで全身を気持ち良くケアしてくれるアイテムを、幅広いラインアップで展開。いずれのアイテムも男性向きなすっきりした精油の香りが特徴的で、使用する度にリラックス効果も期待できます。また、コストパフォーマンスが非常に高いので初心者の方にもおすすめです。
ブランド3
『クワトロボタニコ』
“枯れない男の肌メンテ”がコンセプト。大人の男性がスキンケアを通して健康的かつ清潔な肌を持つことで、内面だけでなく人生までも変えられることを掲げているブランドです。植物由来の成分と精油の香りが特徴的で、アンチエイジングなど30歳代以上の男性にうれしい機能を意識した、豊富なアイテムを展開。ビジネスマンにおすすめです。
▼1歩進んだ選択肢としておすすめしたいブランド
ベーシックなスキンケアが習慣化されていて、さらに1歩進んだアイテムを使いたい、という方にはこちらのブランドがおすすめです。少々値段は張りますが、スペシャルなアイテムが揃っています。
ブランド1
『ラボ シリーズ』
メンズコスメシーンにおける世界的トップブランドの1つであり、圧倒的なバリエーションを誇る商品ラインアップはまさに圧巻の一言。通常ラインに加えて、よりリッチで高機能なマックスLSシリーズや、全メンズコスメの頂点ともいえるマックスLSマクセレンスなど最高峰のアイテムが揃います。
ブランド2
『ケラスターゼ』
世界的なヘアケアブランドの代名詞ともいわれ、有名ヘアサロンもご用達の『ケラスターゼ』。髪質やカラーリングの有無などによってバリエーション豊富にラインアップされたシャンプーや、男性にフォーカスしたスカルプセラムなど、1歩進んだヘアケアにおすすめです。
ブランド3
『ファイブイズム バイ スリー』
メンズのスキンケアからさらに進んだ、男性向けメイクアップを提案する『ファイブイズム バイ スリー』。洗顔や化粧水などのベーシックなアイテムはもちろん、ファンデーションやマスカラ、ネイルに至るまでジェンダーレスに楽しめるメンズコスメを提案しています。普通のスキンケアだけでは物足りなくなった方にぜひおすすめしたいブランドです。
メンズ美容のエバンジェリスト
齋藤 玲緒奈
国内アパレル企業にてプレス、マーケティング責任者として従事。同時にメンズ美容の知見を生かし、WEB媒体「GROOMEN」での連載や各メンズファッション誌の美容企画にも登場。また、メンズコスメの商品企画・ディレクション実績もあり。男性の身だしなみやコスメについて、リアルな視点で情報発信を行うメンズ美容の伝道者。
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スキンケア・ボディケア