スーツに合わせるシャツの正しい選び方。ビジネスシーンに最適な10枚を厳選
スーツスタイルに欠かせないシャツ。ジャケットの下に着用するとはいえ、着こなしの良し悪しを左右する重要なアイテムなので、正しい選び方を今一度おさらいしましょう。あなたのそのシャツ、スーツに合ってる?
スーツスタイルにおいて、シャツを脇役と捉えている方は多いでしょう。しかしシャツの選び方が間違っていると、着こなし全体が台無しになってしまうほど重要な要素なんです。色や柄、デザインはもちろん、サイズ選びにもこだわる必要があります。そうすることでスーツはもちろん、シャツが主役になるクールビズシーズンもおしゃれで好印象なビジネススタイルが演出できますよ。
スーツとのバランスを考慮したサイズ選び
とにもかくにもシャツはサイズ感が命。自分の体に合っているだけでなく、スーツとのバランスも考える必要があります。正しいサイズ選びをマスターすれば、着こなしも格上げできるので早速チェックしましょう。
ポイント1
まずは自分の首に合った適正なネックサイズを知る
シャツのネックサイズが合っているかをチェックするポイントは2つ。第一ボタンをしっかり留められるかどうかと、第一ボタンを閉めたときに指が2本くらい入る余裕があるかどうかという点です。大きめだとネクタイを締めたときに襟が重なって不格好に見え、逆に小さいと窮屈な印象になってしまいます。かといって第一ボタンを開けてタイを締めるとだらしなく見えるので、スーツに合わせるシャツは適正なネックサイズを選ぶことが重要なのです。
ポイント2
袖口や後ろ襟から指一本分ほどシャツが出ているのがベター
ジャケットのサイズが適正であることは大前提ですが、スーツの袖口や後ろ襟からのシャツの見え方も印象を大きく左右します。身長やデザインなどによって異なることもありますが、袖口(腕を下ろした状態で)と後ろ襟で、それぞれ指一本分くらいシャツが出ることを目安にすると良いでしょう。どちらも出ていないと野暮ったく、逆に出すぎていると子供っぽくて間抜けな印象を与えてしまうので注意。
ポイント3
ジャケットを脱いでもサマになるジャストなサイズ感を
ネックサイズだけでなく、シャツは身幅のフィット感も重要。ゆとりがありすぎると生地が波打ってしまいVゾーンが美しく仕上がりませんし、逆にタイトすぎると余計なシワが入って窮屈な見た目になってしまいます。気温の上がる季節にはジャケットを脱いでシャツ姿になる機会も多いので、肩や腕周り、ウエストに程良くゆとりがあるジャストなサイズ感を選ぶようにしましょう。
ビズシーンにふさわしい襟型・柄・生地選びのポイント
正直、スーツにどんなシャツを合わせるかは好みによるところが大きいもの。ここでは仕事をするうえで好印象を与えることができ、さらには初心者でもチャレンジしやすいシャツ選びのポイントをお伝えします。
ポイント1
タイドアップにはセミワイドカラーが最適
もちろんレギュラーカラーも間違いではありませんが、ここ最近はセミワイドカラーがスーツに合わせるシャツの主流になっています。その理由は、タイを締めても首周りをすっきり仕上げられるから。ちなみにアンタイドの場合は、襟の開きが大きくて第1ボタンを開けても立体的なVゾーンを構築できるカッタウェイカラーがベストな選択です。
ポイント2
柄を選ぶなら、ストライプかギンガムチェックを
スーツに合わせる柄モノのシャツといえば、ストライプとギンガムチェックが一般的。ただし、柄の大きさによってその印象は異なります。例えばストライプはピッチ幅が広くなるほどカジュアル、ピッチ幅が狭くなるほどフォーマル。そのため、ビジネスシーンで取り入れる場合は、ストライプならピッチ幅が狭いもの、同様にチェックなら柄が小さいものを選ぶようにしましょう。
ポイント3
スーツに合うシャツ生地の基本は、この4つ
代表的なシャツ生地は、ブロード・ツイル・シャンブレー・オックスフォードの4つ。ブロードが最もフォーマル度が高く、ツイル、シャンブレーと続いてオックスフォードが最もカジュアルな位置づけになります。また、最近はジャージー素材などの機能的なシャツ生地も登場しているので、そちらも合わせてチェックしてみましょう。
汎用性の高さで選ぶ。白&ブルーのおすすめシャツ10選
スーツに合わせるシャツは、スーツの素材やタイの色柄などによって異なります。ここではネイビーやグレーのスーツと相性が良く、ワードローブにあると確実に重宝する白とブルー系にフォーカス。筆者の独断でセレクトしたおすすめ品をご紹介します。
▼カラー1:「白」の無地はスーツに合わせるシャツの基本
ビジネスシャツの基本中の基本であり、1枚は必ず持っておきたいのが白無地です。スーツの色を選ばず、さらにはたいていの色柄のタイに合うという懐の深さも。また、ストライプなどの織り柄が入ったものなら、白無地ならではの万能性はそのままに、小洒落た雰囲気を演出できるのでおすすめです。
アイテム1
『マッキントッシュフィロソフィー』ロイヤルオックス ボタンダウン トロッターシャツ
出張を快適に過ごすためのアイテムの宝庫である「トロッター」シリーズのボタンダウンシャツ。ロイヤルオックスフォード地はクールマックス(R)ファブリックが混紡されているので、吸水速乾性やストレッチ性、さらには接触冷感機能も備えています。形態安定加工が施されているのもうれしいポイント。
アイテム2
『ナノ・ユニバース』ドレススムース カッタウェイシャツ
ノータイでもサマになるカッタウェイの白シャツは、ワードローブにあると重宝するアイテム。こちらはシワになりにくいニット素材になっているので、他とは一線を画す快適な着心地を味わえます。それでいてキメ細かい品のある風合いなので、かっちりとしたスーツスタイルとの相性も抜群。
アイテム3
『トゥモローランド』120/2 コットンロイヤルオックスフォード ワイドカラー ドレスシャツ
『トゥモローランド』の白シャツは、無地こそ素材にこだわりたいという人におすすめ。超長綿のロイヤルオックスフォード地を用いており、細番手ならではの上品な微光沢やソフトな肌触りを楽しむことができます。体の曲線に沿った立体縫製など、仕立てのこだわりにも注目を。
アイテム4
『ビームスF』ブロード ダブルカフス ワイドカラーシャツ
大人の男性なら1枚は持っておきたいブロード生地を使った白シャツ。ブロードならではの美しい光沢感と柔らかな肌触りは、他に代えがたいエレガンスを放ちます。しかも『ビームスF』オリジナルのドレスシャツは、日本人の体型を研究されつくしたパターンを採用。
アイテム5
『グリーンレーベルリラクシング』スリム ロイヤルオックス S ボタンダウン ドレスシャツ
手間のかかるアイロン掛けを軽減させるイージーアイロンシリーズの1枚。オックスフォード地よりも番手の細い糸を使ったロイヤルオックスフォード地を使い、やや表情のある風合いがVゾーンに奥行きをもたせてくれます。襟はショートタイプなので、すっきりとした印象で着こなせるのも◎。
▼カラー2:好印象のスーツスタイルが手に入る「ブルー」
白に次いで万能なのが、サックスブルーをはじめとするブルー系。爽やかさや知的さ、誠実さを表す色でもあるので、ビジネスシーンでは積極的に取り入れたいところ。また、同系色のネイビースーツに合わせると統一感があっておしゃれな印象に仕上がり、グレースーツに合わせると上品さと洒脱を両得できます。
アイテム6
『バナナリパブリック』Hi-Dri ドレスシャツ
ライトブルーで構成したギンガムチェックが涼やかな印象。日本人の体型に合わせたジャパン エクスクルーシブ フィットで、かつ襟も小ぶりなのですっきりスマートに着こなすことができます。シワ防止加工や汗シミ防止加工などが施されているのも特筆すべきところ。
アイテム7
『エディフィス』ドレスシャツ セミワイド ツイル
しなやかさとなめらかな肌触りを併せ持つ、さらりとしたコットン製のツイル生地を使った1枚。ツイル生地ならではの表情ある風合いながらも上品で、かつセミワイドカラーはミニマルに仕上げているので、タイドアップ時のVゾーンを美しく演出してくれます。
アイテム8
『シップス』ヘアラインストライプ ライトブルー ホリゾンタルカラー シャツ
1925年にイタリア・コモで創業した名門シャツ地専業メーカー、カンクリーニ社のへアラインストライプ生地製。肌触りの良さと上品な光沢が特徴で、着こなしをワンランク上へ導いてくれるはずです。シンプルなへアラインストライプは、無地感覚でスタイリングできるのも優秀。
アイテム9
『ノーリーズグッドマン』イージーアイロンワイドカラーシャツ
イージーアイロンのシャツとなるとコットン×ポリエステルが多いですが、こちらはコットン100%。コットンならではの風合いの良さにこだわりながら、形態安定加工を施した希少なシャツになっています。爽やかなブルーのストライプ柄なので、これからの季節はヘビロテで活躍するはず。
アイテム10
『ワークトリップアウトフィッツ グリーンレーベルリラクシング』ボタンダウン 長袖 シャツ
涼やかなコバルトブルーのチェック柄シャツ。接触冷感のコットン×ポリエステル生地を採用しているため、これからの季節のビジネスシーンに快適に寄り添ってくれます。さらにうれしいイージーケア機能付き。ボタンダウンタイプなので、ノータイスタイルにも大活躍すること間違いありません。
バッグ・革小物をメインに執筆記事は200本以上
近間 恭子
ライターのアシスタントを経て、2003年に独立。「MEN’S CLUB」や「Mono Master」などの男性誌をはじめ、女性誌やWEB、カタログで活動している。ビジネスからカジュアルまでのメンズファッション全般を得意としているが、最近は趣味がこうじて旅企画も担当。