色褪せない名品。レイバンのウェイファーラーについて知っておくべきこと
サングラス選びに悩んでいる方がいるなら、まずは『レイバン』のウェイファーラーを試してみるべきでしょう。名品と呼ばれるのには、ちゃんとした理由があるんです。もはやサングラスの象徴。『レイバン』のウェイファーラー
本記事では世界で最も有名なサングラスの1つ、ウェイファーラーの魅力を掘り下げます。その前に、ウェイファーラーを生み出した『レイバン』について解説しておきましょう。『レイバン』はアメリカのボシュロム社が創設したアイウェアブランド。1920年代に飛行中の強力な太陽光線から目を守るためのパイロット用サングラスを開発し、アメリカ軍に採用されたことからその歴史が始まります。そして、1937年には、“光を遮断する”という意味の“レイバン”の名を冠したブランドを立ち上げ、一般向けにもサングラスの販売を開始。その数ある製品の中でも、特にファッショナブルで多くの人に愛されたモデルがウェイファーラーなのです。
なぜ『レイバン』のウェイファーラーはここまで支持されるのか
ウェイファーラーは1952年に誕生したセルフレームのサングラスです。掛ける人を選ばないウェリントンタイプのシェイプとブラックのベーシックなカラーリングが多くの人に愛されてきました。それまで多かったメタルフレームのティアドロップ型サングラスとはまた異なるカジュアルでクールな印象を与えられることから、特にミュージシャンの間で人気が高く、ボブ・ディラン氏やマドンナ氏らが愛用していることでも知られています。他にも、『ティファニーで朝食を』や『ブルース・ブラザース』、『メン・イン・ブラック』などの映画に登場したことで知名度が高まり、不動の地位を築きました。
ウェイファーラーの大きな特徴として、フロントのデザインが挙げられます。実はウェイファーラーのフロント部分には傾斜角がついており、やや前傾気味になっているのです。この独特のデザインが他にはないシャープな印象を生み出す要因の1つとなっています。詳しくは後述しますが、近年では日本人の顔にフィットするように傾斜角を弱めに調整したモデルもリリースされていますが、強めの傾斜角を好むこだわり派の人も少なくありません。
購入前に知っておきたい。ウェイファーラーのフィッティングとレンズサイズについて
ウェイファーラーはデザイン性の高さも魅力ですが、フィット感やレンズサイズのバリエーションがいくつか用意されており、顔の形や大きさに合わせて最適な掛け心地とバランスのものを選ぶことができるのも大きな魅力です。どのような選択肢があるのか、ここで詳しく見ていきましょう。
フィッティング
USとJP。着用感を左右する2つのフィッティング
当初は欧米人向けに作られていたウェイファーラーですが、世界中で人気が高まったために現在では、基本となる「インターナショナルフィッティング(USフィット)」に加え、アジア人向けの「アジアンフィッティング(JPフィット)」がラインアップされています。アジアンフィッティングはインターナショナルフィッティングよりもフロントのカーブがゆるやかになっており、彫りの深くないアジア人の顔にフィットします。また、テンプルは逆にカーブをきつくすることでアジア人の頭蓋骨に自然に沿うようになっているのも特徴。さらに、大きめのノーズパッドを採用することで、ずり落ちるのを防ぐという工夫も施されています。アジアンフィッティングのモデルは、テンプルの品番の末尾にアルファベットの“F”が記されているので、簡単に判別できます。
レンズサイズ
スタンダードとラージ。見た目の印象が大きく変わる2つのサイズ
ウェイファーラーには大きく分けて2つのサイズが用意されています。52サイズの「スタンダード」と、54サイズの「ラージサイズ」の2種類。それぞれの数字はレンズの横幅を表しています。注意したいのは、単純に顔の大きさでサイズを選ぶべきではないということ。実際に掛けてみないとバランスが判断できませんし、好みもあります。両方のサイズを掛け比べてみてジャッジするのがベターでしょう。
実はこんなにあるんです。ウェイファーラーの多彩なバリエーション
ウェイファーラーは昔からその姿を大きく変えない不朽の名品ですが、フレームの色柄やレンズカラーのバリエーションがとても豊富です。そのため、好みや着こなしに合ったモデルを選ぶことができるのが大きな魅力となっています。ここではそんなウェイファーラーの魅力的なラインアップの一部をご紹介しましょう。
アイテム1
オリジナルウェイファーラー
まず押さえておきたいのは、やはり永遠の定番モデルであるオリジナルウェイファーラー。ウェイファーラーの魅力を余すところなく体現したモデルです。こちらの1本はフレームカラーにベーシックなブラックを採用しており、掛ける人を選びません。また薄いブルーのレンズが入っており、涼しげで洗練された目元を演出してくれるのも魅力。エントリーモデルとしても最適な1本です。
アイテム2
ウェイファーラー フォールディング
折りたたんでコンパクトに持ち運べるフォールディングタイプのウェイファーラー。本来のデザイン性を損なうことなく、機能性をプラスした技術力はさすが。専用ケースに入れておけば傷つく心配もないので、バッグなどに入れて持ち運ぶことも可能です。ブラウン系のデミ柄のフレームに同じくブラウンのレンズを合わせたこちらは、大人っぽくシックな印象に仕上がっています。
アイテム3
ニューウェイファーラー
ウェイファーラーのDNAを継承しつつ、よりコンパクトで洗練されたデザインのアップデートしたモデルがこちらのニューウェイファーラーです。オリジナルよりもやや小さめでレンズの天地幅が狭く設定されており、日本人の顔にもすっきりと収まるシャープなデザインとなっています。ここでピックアップした1本はチラつきを軽減する反射防止コートを施したグラディエントレンズを装着しており、色気のある目元を演出します。
アイテム4
ウェイファーラーII
ウェイファーラーシリーズに最近、新たに加わったのがこちらのウェイファーラーIIです。フレーム全体が細身になり、フロントシェイプは丸みを帯びて柔和な印象を与えるなど、オリジナルとは大きく印象の異なるデザインとなっています。それでいて、ウェイファーラーならではの男らしくクールな佇まいは健在。オリジナルとこちらのモデルを2本持ちして、着こなしやシーンに応じて使い分けるのもアリでしょう。
アイテム5
ウェイファーラー ダブルブリッジ
他の人と差をつけたいならこんなモデルを選んでみてはいかがでしょうか。一見するとベーシックなウェイファーラーですが、実はフロントの上部にメタル製のブリッジがあしらわれており、ダブルブリッジになっています。このディテールが加わるだけで武骨な印象がアップ。掛けているだけでこだわりを存分に主張できること間違いありません。
アイテム6
ウェイファーラー ライトフォース
最新技術を導入したウェイファーラーの進化形モデルがこちらのライトフォースシリーズ。軽量で耐久性と柔軟性を兼ね備えた革新的なサーモプラスチック素材をフレームに用いることで、快適な掛け心地を実現しており、長時間使い続けても疲れにくいのが魅力となっています。写真のアイテムは、偏光レンズをセットしたことにより、水面などのギラつきや反射光を抑え、視認性を向上させると同時に目の疲れを低減。アウトドアシーンなどで特に実力を発揮してくれるでしょう。
アイテム7
ブレイズウェイファーラー
オリジナルモデルのスタイリッシュな魅力を踏襲しつつ、モダンに仕上げたモデルがこちらのブレイズウェイファーラー。正面から見るとオーソドックスなサングラスですが、視点をずらすとフレームの前面に左右のつながった一枚レンズがセットされており、実に近未来的なデザインになっていることがわかります。今回セレクトした1本は、デミ柄のフレームとグラディエントレンズのツヤっぽいコンビネーションが秀逸。
ウェイファーラーでメガネ、という選択肢も
ウェイファーラーは普遍的なデザインだけに、サングラスにとどまらず普段使いのメガネとしてもその魅力をいかんなく発揮してくれます。写真のようにクリアレンズをセットしても違和感なし。知的な雰囲気の中にさりげなく男らしさを漂わせてもくれます。また、ブルーライトカットレンズなどをセットすれば機能性までプラスすることが可能。ずっとウェイファーラーを掛けていたい、という熱心な愛用者には特におすすめです。
どんなコーデもお手のもの。ウェイファーラー愛用者の着こなしサンプル
1953年の誕生から半世紀以上にわたる長い歴史の中で、常にファッションアイテムとして注目を浴び、さまざまなスタイルに取り入れられてきたウェイファーラー。それだけに、幅広い着こなしに見事にフィットしてくれます。ここでは、ウェイファーラーを取り入れた多彩なコーディネートをご紹介していきます。ぜひご参考に!
着こなし1
夏らしい爽やかコーデにもマッチ
ブルー系のボーダーカットソーとリネンシャツでトップスをまとめ、ベージュのショートパンツを合わせて清涼感たっぷりに仕上げたコーディネート。ともすると子供っぽくなりがちな着こなしですが、目元をクールに彩るウェイファーラーが大人っぽさを加え、絶妙なバランスを取っています。
着こなし2
アメカジスタイルとも好相性
カレッジアイテムのスタジアムジャンパーにワークアイテムのシャンブレーシャツ、そしてミリタリーアイテムのカモフラパンツと、アメリカンカジュアルの武骨な世界観を体現したような着こなしです。アメリカをルーツとする『レイバン』のウェイファーラーだけに、こんな男っぽいスタイリングにも自然にマッチします。
着こなし3
モノトーンコーデでロックな雰囲気に
ライダースジャケットに大胆なチェック柄のシャツ、そしてブラックジーンズと、モノトーンで統一した着こなし。そこに数々のミュージシャンも愛用したウェイファーラーを合わせることでロックンロールな雰囲気がグッと強まります。タイドアップしてアクセントにしているのもポイント。
着こなし4
アウトドアスタイルの目元にも◎
ビビッドなオレンジのポケットTシャツにコーデュロイ素材のショートパンツを合わせたアクティブな印象のコーディネート。アウトドアサンダルやバックパックがアウトドアテイストを盛り上げます。遮光性に優れるレンズを搭載したウェイファーラーを掛ければ、実用的なうえに本物感も主張できます。
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モノの背景を伝える記事執筆が得意
髙須賀 哲
男性ライフスタイル誌「Free&Easy」の編集に8年間携わり、2013年にフリーランスの編集・ライターとして独立。紙媒体・WEB媒体を問わず、メンズファッション、ライフスタイルに関する記事を執筆しているほか、アパレルブランドのカタログやWEBビジュアルのディレクションも手がける。