実は1モデルだけじゃない! ニューバランス990のバリエーション解説
高機能ランニングシューズとして誕生した『ニューバランス』の初代990。“990番台”シリーズのベースモデルとして、今もなお色あせないその魅力を解き明かす。おしゃれな大人がこぞって愛用。990こそ『ニューバランス』の旬モデル
『ニューバランス』からリリースされているシューズの中でも、ランニング用のハイパフォーマンススニーカーとして1982年に生まれたのが990。以降、995→996→997……と改良とリリースを重ねながら“990番台”は広く世間に浸透。ただし、この990はランニングシューズのフラッグシップモデルとして、品番を変えずにアップデートを重ねている同ブランド屈指の名作。各時代に沿って進化し続けている『ニューバランス』のアイコン的存在であり、チェックしておいて損はない。合わせて読みたい:品番も機能もおすすめも。ニューバランスのスニーカーに詳しくなる!ニューバランス996が人気の理由。ロングセラーモデルを徹底解剖
『ニューバランス』の990。そのラインアップとそれぞれの特徴とは?
990はアップデートのたびに履きやすさとデザイン性を向上させてきた。とはいえ、往年のモデルが最新のモデルに劣っているわけではない。時代ごとに、その時代ならではの機能やルックスを兼備している。ここではそのラインアップから、990の歴史を見ていこう。
モデル1
M990
誕生から35年、今でもなお販売し続けられている初代990。990という品番には“1000点中990点を取るほどのシューズ”というコンセプトが込められているという。レトロなルックスに、当時革新的だったテクノロジーを併せ持つアイコンモデルだ。
発売当初からMADE IN USAにこだわり、現在でもそれを貫いている。優れた安定性とクッショニングを実現する、ENCAPやモーションコントロールデバイスをヒール部分に搭載。また、ソールには“ビブラムソール”を採用し、1982年当時では最先端となる機能性を誇る。
モデル2
990v2
1998年に誕生した990v2。初代とは異なるハイテク感あふれるデザインと、タンに大きく刺繍された品番の990がポイントだ。ファーストカラーであるこのグレーモデルもいいが、挿し色としてはこちらのバーガンディも秀逸。『ニューバランス』と990をぐっと都会的な印象へと格上げしたパイオニア的1足だ。
デザインと機能の両面において、初代と大きな違いとなるのがソール部分だ。ABZORBを搭載した一体型のミッドソールにより、クッション性と走行安定性が向上。ランニングシューズとしての性能を高め、スポーティなルックスへと促した。v2もMADE IN USAを貫いている。
モデル3
990v3
990の3代目モデルとして2012年に誕生した990v3。かのスティーブ・ジョブズ氏が愛用したという、992のムードを味わえる後継モデルとしても有名だ。全体的なベースデザインはv2とほぼ近く、アッパーにややメッシュ部分を増やすことで通気性を高めている。
こちらもMADE IN USA。初代同様にENCAPを搭載したミッドソールに加え、水はけや体重の掛かり方を計算してアシンメトリーに配置したアウトソールの溝など、機能性についてさらなる追求が見られる。赤のワンポイントでブランドロゴをさりげなく主張したタンが、程良いアクティブさを演出。
モデル4
990v4
2016年に誕生した990v4。夜間でもより安全なランニングを実現するべく、トゥ、ヒール、Nマークにリフレクターを採用して360度どの角度からでも反射が確認できるようになっている。さらなる進化を遂げた機能性とスタイリッシュな足元の構築、その両立をぜひ味わってほしい。
ENCAP構造に、最新技術によるアップデートを施して採用。それにより、990番台最高峰のクッショニングとやサポート性をかなえた。また、履いたときの足を包み込むようなフィット感も確保し、履き心地の良さや疲れにくさを高い次元で実現している。
モデル5
990v5
990シリーズの最新作として2019年に登場したのが990v5。前作までのレトロなムードを保ちつつも、よいクリーンで現代的なデザインに仕上げられている。ピッグスキンスエードと通気性が良好なメッシュ素材というコンビは、まさに990と言ったところ。
ルックス面だけではなく、履き心地をサポートするソールユニットやディテールでもバージョンアップがなされている本作。ソールはENCAPとABZORBによる新たなミッドソール構造を採用。履き口を覆うように装備したTPU素材により、サポート性も高まっている。なお、同モデルは『ニューバランス』のシューズカスタマイズサービスである「NB1」でカラーリングのアレンジが可能。インラインのベーシックなカラーだけではなく、自身が好む配色が楽しめるサービスでの購入も視野に入れてみては?
アパレル業界から出版社編集を経て、エディター&ライターとして独立。紙・WEBを問わず男性ファッションを中心に執筆中。読者に寄り添えるファッション提案がモットー。