バーゼルワールドレポ⑦スマートウォッチがやってきた
高級腕時計メーカーが続々とスマートウォッチへの参入を表明しました。ここに紹介するバーゼルワールド発表のスマートウォッチは、まだ序章にすぎないようです。スマートウォッチへの取り組みは冷淡に見えて……
バーゼルワールドに出展するメーカーにとってスマートウォッチへの取り組みは、とても希薄なものと考えられていました。すでにカシオやGcウォッチなどの参入はありましたが、時計業界全体でのスマートウォッチへの動きはなく、機械式時計のメーカーとスマートウォッチは住み分けが進むと思われました。
実はいろいろ考えるメーカーが多数
ところが、『フレデリック・コンスタント』と『アルピナ』のグループが、プレ・バーゼルでスマートウォッチを発表したことで風向きが一気に変わったのです。両社のスマートウォッチは、本番のバーゼルでも大人気。そして両社以外にも、『ブルガリ』がコンセプトウォッチを準備し、カシオも入門機的なモノを用意していました。
今年の後半から一気にブレイク?
詳細は不明ながら、開発を進めているというメーカーも多く存在しているようです。例えば、『タグ・ホイヤー』はスマートウォッチへの参入を正式にアナウンスしており、「ここだけの話だけど、実は検討している」レベルまで含めれば、今年の後半から時計本業のメーカーが、一気にスマートウォッチに参入するかもしれません。
健康管理データをスマホへ送信
『フレデリック・コンスタント』クラシックインデックス オロロジカルスマートウォッチ
クラシカルですが、クォーツムーブメントに“Motion X”というシステムを搭載。時計が身体活動と睡眠の情報を検知し、スマホのアプリへデータを送信します。スマホのアプリは、ユーザーの適切な活動や睡眠の目標を設定するなどのコーチングを行います。腕時計というツールを上手に使った連携と言えるでしょう。
スポーティなスタイルのスマートウォッチ
『アルピナ』インデックス オロロジカル スマートウォッチ
『フレデリック・コンスタント』と『アルピナ』は同一グループであり、このスマートウォッチが搭載しているのは、同じ“Motion X”システムを使った健康管理での連携が主になります。『フレデリック・コンスタント』と比べるとスポーティなフェイスで、アクティブな路線がお好みなら、こちらを選択するとよいでしょう。
時計とスマホが生活の“鍵”になる
『ブルガリ』ディアゴノ マグネシウム コンセプトウォッチ
この時計はまだ正式に商品化されていないコンセプトモデルです。新登場のディアゴノ マグネシウムにシリコンチップを組み込み、電子パスポートの機能を与え、この時計とスマホを同時に所持しているだけでクレジットの決済、扉やクルマのドアの開閉、チケット購入などに利用でき、日常生活に革命をもたらす仕組みです。
ワールドタイム機能に特化してスマート化
『カシオ』エディフィスEQB-510
『カシオ』はGショックにおいて着信通知などを時計に転送するスマホ連携を行っていますが、このエディフィスにもスマートウォッチ化。今回はスマホの時計の表示時間に同調して、時計の時刻を調整。さらに、世界300都市の時間をスマホからデータを取得して、常に正しく表示するワールドタイム機能に絞って連携しています。
ハイスペックなモノに取り憑かれ、ライター/エディターとして活動中。いつしか主戦場は時計誌や時計関係のwebに。時計以外にもアイウェアなどのレビューもこなす。
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