洗練された収納力。ベルロイの財布&バッグが合理的すぎる
カードの枚数や小銭入れの有無、素材やサイズまでこだわり始めるとキリがないのが財布選び。そんな悩める人たちにとって最適解といえるのが『ベルロイ』なんです。始まりは1つの財布。『ベルロイ』が担う、ミッション
サーフィン好きのデザイナー2名で開発したトラベルウォレットが評判を呼び、オーストラリアのメルボルンで2010年に誕生した『ベルロイ』。歴史や格が尊ばれる財布業界にもかかわらず、新興ブランドながら高級ステーショナリーを扱うDKSHと総代理店契約を結び『バーニーズ ニューヨーク』などのファッションクライアントだけでなく「Google」とコラボレーションを行うなど、破竹の快進撃を遂げているブランドが『ベルロイ』なのです。
『ベルロイ』の財布が人気を集める秘密が、たっぷりカードが入りつつも非常にコンパクトで薄い点。財布の使い勝手を決めるのは収納力とサイズですが、キャッシュレス化が普及しつつある昨今は小銭入れの重要性が減り、カードスロットの重要性が増しつつあります。そんな状況のなか「カードスロットはたっぷり付いてるし小銭もたくさん入るけれど、大きすぎる」という他者の財布に対して「カードがたっぷり入ってコンパクトな財布」を作ったことで注目を浴び、一気に『ベルロイ』の人気に火が着きました。
とことん合理的に。『ベルロイ』の収納力に驚く
『ベルロイ』の合理的な設計を最も味わえるのが、代表作の1つである「スリムスリーブ」。この写真はどちらも同じ量のカードとお金を入れていますが、左の財布と比べて右の『ベルロイ』の薄さは歴然です。カードスロットを増やすと財布自体の厚みが増えてしまうためですが、『ベルロイ』ではカードスロットを2つに抑え、サブとしてカード入れを2つ用意することで最大12枚のカードを収納可能に。そのうえで、圧倒的な薄さを実現しています。
頻繁に使用するクレジットカードや免許証はスロットに収納し、普段はあまり使わないポイントカードや診察券はカード入れにしまうことで、すっきりとしたフォルムを実現。カード入れ部分にはプルタプを設けることでたくさんのカードを収納しても引き出しやすいように配慮されており、紙幣を二つ折りにすればほとんどの国のものを収納可能となっています。コンパクトさだけでなく、使い勝手や収納性にもしっかり配慮されているのです。
また、内側の全景を眺めると、財布の天地が縫われていないことがわかります。これは一枚革を折り曲げて収納部分を作っているためで、それによりふっくらとした柔らかな質感を加えつつ、良質な革の質感を楽しめるように配慮されています。また四隅はヘリ返し&菊寄せにて仕上げられており、内貼りも施されるなど細部まで丁寧に作られていることが伺えます。
ミニマルなだけじゃない。持つ喜びを教えてくれる、良質な素材群
薄さに主眼を置いた財布の場合、強度や環境保護の観点から合成皮革を使うことが多いのですが、『ベルロイ』ではフルグレインのベジタブルタンニンなめしのレザーを採用。そのため使用するにしたがって飴色へと変化し、革ならではの楽しみを満喫することが可能です。また、LWG(皮革製造業の団体)が策定する環境基準を満たしたタンナリーの革を使用するなど、サステナビリティ面にも配慮したエシカルなモノ作りを行っています。
また、財布以外にも『ベルロイ』が展開するバッグなどに使用される生地類は肌にやさしく耐久性や耐水性を備えた素材だけ。エシカルな面にもきちんとアプローチしており、ほぼすべての製品のライニングには再利用可能なポリエステルを採用しています。再生プラスチックを100%用いたリップストップや、リサイクル資材を100%使用して開発したバイダナイロンなどが良い例でしょう。
ブランドの要。『ベルロイ』の財布、おすすめ5選
『ベルロイ』の原点である財布はライフスタイルに合わせてさまざまなバリエーションがラインアップされていますが、いずれのアイテムもコンパクト&スマートが信条。ここでは主に容量とサイズに注目しつつ、おすすめのアイテムをご紹介します。
アイテム1
スリムスリーブ
『ベルロイ』のミニマルな設計を最も楽しめるのが、代表作の「スリムスリーブ」。ほぼカードケースと変わらないサイズながら、4~12枚のカードと紙幣をしっかりと収納することが可能です。胸ポケットに入れてもジャケットのシルエットを邪魔しないサイズのため、オンビジネス用の財布&名刺入れとして、数枚の紙幣と名刺と仕事用のキャッシュカードやクレジットカードだけを入れて携行するのもスマートではないでしょうか。■DATAW8×H9.5cm
アイテム2
カードポケット
こちらはコインケース並みのコンパクトサイズを誇りながらも、15枚程度のカードを収納可能。小銭や三つ折りした紙幣をしまえるスリーブに加えて予備のSIMカードを収納できる隠しポケットも付いているため、海外旅行用のサブウォレットとしても活躍してくれるはずです。開口部には大きめのマチが設けられているため、開けたときに勢い余って小銭を撒き散らす心配も無用でしょう。■DATAW10.3×H6.6cm
アイテム3
ノートスリーブ
いわゆる一般的な札入れに近いのが、この「ノートスリーブ」。しかし『ベルロイ』の場合は4~11枚のカードと紙幣を織らずにしまえる収納力に加えて、札入れ部分にはフラップ付きのコインポケットを採用。「普段はクレジットカードだが、たまに現金で支払ったときのお釣りの収納に困る」という人は、こちらの「ノートスリーブ」が筆頭候補となることでしょう。■DATAW10.2×H9cm
アイテム4
ハイド&シーク
クレジットカードなどを入れる取り出しやすい4枚のカードスロットに、ポイントカードなどをまとめて入れられる大容量のカードポケットを装備。さらに紙幣の収納部にはお札を免許証や保健証などの保管に向いた見えにくいカードスロットに加えて、もしもの場合に現金を収納できる隠しポケットと小銭ポケットを内蔵しています。驚きの収納力と機能性ながら、圧倒的なコンパクトさを実現しているのは『ベルロイ』ならでは。■DATAW11.5×H9.5cm
アイテム5
トラベルウォレット
4つのカードスロットと2つのカード収納スペースに、紙幣を折らずに入れられるスペースも完備。さらにパスポートや航空券も収納可能です。SIMカードの収納スペースや取り出し用ピン、入国書類記入用のミニペンも付属。現金用の隠しポケットも付属しており、スキミングを防ぐRFID保護機能搭載の素材を使用するなど、セキュリティ面も万全です。旅行用財布の決定版といえる収納力と機能性ながら、胸ポケットにすっきりと収まるサイジングも見どころ。■DATAW15.2×H10.1cm
バッグだって機能的。『ベルロイ』で押さえておきたい5つのアイテム
『ベルロイ』では、ウォレット作りで培った独創的な機能性を生かしたバッグ類も展開。パッと見はシンプル&ミニマルなデイパックやトートバッグでも、これ以上ないほどの機能性が盛り込まれています。ここではブランドの定番アイテムを中心に、その魅力と機能をご紹介。
アイテム1
クラシックバックパックプラス
防水素材&止水ジッパーを採用したシンプルな22Lサイズのデイパック。メインコンパートメントの背面にはメッシュポーチを採用し、PCスリーブとモバイルアクセサリー用のポケットも完備。さらに貴重品やサングラスの収納に向いた隠しストレッチポケットを外側上部にレイアウトし、頻繁に出し入れする荷物はフロントの縦ポケットに収納可能と、見た目はシンプルでも機能は盛りだくさんな逸品です。■DATAW53×H38×D23cm
アイテム2
メルボルントート
一見するとシンプルな縦長トートのように見えつつも、13インチのノートPC用ポケットや複数の小物用ポケットを採用し、ごちゃつきがちな文庫本やケーブル類などをすっきりと収納可能。開口部は目立たないように特殊なレザーで覆われたマグネットを使用しており、荷物のセキュリティやプライバシーを確保しつつもノンストレスで開け閉めできます。■DATAW64×H37×D8cm
アイテム3
システムワークバッグ
ロールトップ式のトートバッグとブリーフケースを組み合わせたようなルックスのこちらは、見た目通りトートバッグのように気軽に使えながら、ブリーフケースのように分類収納が可能。フロントにはジップ付きのポケットを2つ、内側には複数の仕分けポケットを用意し、取り外し可能なショルダーストラップに予備の靴やペットボトルをしまえるポップポケットやスーツケースと合体できるラゲッジスリップまで採用しています。■DATAW52×H35×D13cm
アイテム4
トーキョートートパック
東京在住のビジネスマンの使用を想定し、ヘルメットバッグからインスピレーションを得て製作した「トーキョートートパック」。その名の通り自転車通勤時はデイ“パック”として背負うことができ、オフィスに着いたらストラップを収納して“トート”として使用できます。もちろん内部は小分け収納可能です。ブラックやネイビーなど『ベルロイ』らしいシンプルなカラーに加えて、ポップなマルチカラーがラインアップされているのも魅力です。■DATAW53×H38×D23cm
アイテム5
スリング
レザーとファブリックをコンビ使いした大人なスリングバッグは、前面に取り出しやすい貴重品用コンパートメントを採用。メインコンパートメントにはサングラス用ポケット&キークリップを備えるなど、ちょっとしたお出かけにぴったりの機能が盛り込まれています。トートのように肩掛けしたり、ショルダーバッグ風に背負ったりとさまざまな使い方が可能です。■DATAW16×H31×D14cm
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バイク専門誌と男性向けライフスタイル誌で編集を約8年務めたのちに独立。ファッションはアメリカンカジュアルからトラッドまで幅広く執筆を行い、特にブーツやレザー、ジーンズ、古着など男臭いアイテムの知識が豊富。また乗り物やインテリア、フードまでライフスタイル全般にわたって「ラギッド」を切り口に執筆する。