コーデのスパイスにスカーフを。巻き方から着こなし術、おすすめ品まで
大人の男性ならぜひ活用したい、スカーフ。取り入れれば簡単にコーデをクラスアップできる、おすすめの小物です。気になる巻き方や着こなしへの合わせ方など、徹底解説!スカーフを足せば、シンプルなコーデでもすぐに品格アップが可能
スカーフを愛用している男性はそう多くないかもしれませんが、ぜひ積極的に活用してみることをおすすめします。確かに最初の敷居は高いかもしれませんが、コーディネートを簡単にクラスアップできてシンプルな着こなしでもすぐに洒脱なムードに仕上げることができるアイテムなんです。首に巻くだけでなく、首から垂らすだけでもサマになりますし、さらに手に巻いたり、バッグに付けたりと、使い方で個性を演出できるのも重宝するポイントといえます。
ちなみに、スカーフとよく似たアイテムにバンダナがあります。その違いは現在では曖昧ですが、バンダナがコットンなどのマットな生地なのに対し、スカーフはシルクなどの光沢感がある生地というのが基本。着け方や使い方はそう変わりませんが、スカーフのほうが素材感からエレガントなイメージが演出しやすいのです。品格アップのアクセントとして最適なアイテムなので、着こなしが軽快になるこれからの時期、これを機にスカーフを取り入れてみませんか?
まずはここから。男性が最初に覚えるべきスカーフの巻き方5選
スカーフをあまり使ったことがない人は、巻き方や取り入れ方が最も気になるポイントではないでしょうか。そこで早速、最初に覚えるべき巻き方&取り入れ方を伝授します。巻き方を細かく分けると数十種類に上りますが、ここでは5つに絞って解説。あまり深く考えず、バランス良く巻くことができれば問題ありません。慣れてきたら、ここでは挙げていないマフラー風やネクタイ風の巻き方も含め、どんどんスカーフをアレンジして使ってみてください! いろいろ試すうちに自分に適した巻き方がわかってくるはずです。
……とその前に、まずは基本となる「バイアス折り」をマスターしよう
正方形のスカーフをコンパクトに巻く準備として必要なのが「バイアス折り」。ひし形状に斜めに置き、折りたたんで細長くするイメージです。まずは、裏側が内側になるように上の角を中心付近まで折り、下の角も同様に折ります。次に、上から3分の1くらいの箇所で折り、下から3分の1の箇所も同じように折ります。さらに上から3分の1くらいの箇所を……、と適度な細さになるまで繰り返せばOKです。
▼巻き方1:ひと結び
バイアス折りしたスカーフを首に掛け、1回結んで垂らせば「ひと結び」は完成。結び目を正面ではなく左右にズラすと無造作感が生まれます。また、先端を写真のようにトップスの中に入れるとコンパクトにまとまり、首元のアクセントとして好バランス。悪目立ちすることがないので、最初はトップスの中に入れる着け方から試してみるのがおすすめです。
▼巻き方2:固結び
バイアス折りにしたあとのスカーフを首に掛け、2回結べば「固結び」はでき上がり。左右の長さや結び目をズラすことで、こなれ感を演出できたら完璧です。しっかり結ぶかゆったり結ぶかによってボリューム感や表情が変わるので、自分なりにアレンジしてみてください。
▼巻き方3:三角ドレープ巻き
三角形になるようにスカーフを対角線で折り、左右の角を首の後ろで固結びすれば「三角ドレープ巻き」が完成。結び目の位置をズラしたり、正面部分の膨らみやドレープ感を整えたりして、無造作なニュアンスに仕上げてください。この三角ドレープ巻きを覚えると、結ぶ位置をサイドにすることで「三角スライド巻き」にアレンジできます。さらに、スカーフの両端を首に1周させて正面で結べば「ウエスタン巻き」や「カウボーイ巻き」と呼ばれる巻き方にも。やりやすい巻き方や似合う巻き方を模索してみましょう!
▼巻き方4:リングでアレンジ
巻くのが面倒に感じる人は、スカーフリングを使うという手もあります。結ぶ必要がないだけでなく、結び目に該当する位置を簡単にズラすこともできて便利。リングのメタリック感でリュクスなムードが上乗せできるのもメリットです。スカーフとリングがセットになっているアイテムもあるので、興味があれば使ってみましょう。専用のスカーフリングを使う前に、手持ちの指輪で代用して試してみるのもおすすめです。
▼使い方5:腰周りのアクセントに
スカーフの使い方は首に巻くだけではありません。腰周りのアクセントとして活用するのも1つの活用法。腰から下げたり、ヒップポケットからのぞかせたり、ベルト代わりに巻いたりするのが定番テクニックです。細かいルールはありませんので、コーディネート全体のバランスに気をつけながら使ってみてください。腰周り以外では、手首にバングル風に巻いたり、バッグにアクセサリーとして付けたりするのもおすすめです。
スカーフをコーデに取り入れるために意識すべき3つの基本パターン
スカーフに慣れていない人は、自分がどんなコーディネートを目指すべきかわからない……、ということも多いはずです。そこで、着け方がイメージできるような具体例を3つのパターンに分けて解説します。スカーフの活用法を意識することで、コーディネート全体も組みやすくなりますので、ぜひ参考に!
▼パターン1:シンプルな装いのなかで、上品なアクセントとして効かせる
ベーシックでシンプルなコーディネートのアクセントとしてスカーフを使うのが、基本形。Tシャツにカーゴパンツを合わせたラフなコーディネートも、スカーフを巻くだけでどこかエレガントな雰囲気に一変します。この着こなしは、スカーフを「ひと結び」でコンパクトにまとめつつも、グリーン系のTシャツやパンツに映えるレッド系を選ぶことで適度にアクセントを効かせているのが巧妙。
エレガントな柄のスカーフを首元に効かせて格上げした好例。ロンTは手に取りやすい『ユニクロ ユー』ですが、スカーフの存在も相まってグッと気品を感じさせるコーディネートに仕上がっています。スカーフは「固結び」でコンパクトに巻くことで、主張し過ぎないバランスに仕上げているのもポイント。
▼パターン2:装いに同調させてさりげなくクラスアップ
大判のストールを使ったり長く垂らして使ったりする場合は、悪目立ちしないようにメインアイテムと同系色に揃えるのがおすすめ。このコーディネートは人気が高まっているカジュアルなセットアップスタイルがベースなので、その色に近い色味のスカーフを選ぶことで品良くまとめています。
ホワイトやベージュをメインにしたコーディネート。ジャケット&パンツに近いトーンの総柄スカーフが、周囲に馴染みつつラグジュアリーなムードを放っています。スカーフ1つ巻くだけで、高見えするコーデに仕上がっていますね。
▼パターン3:スカーフをスタイリングの主役として活用
スカーフを思いきりアピールしたい場合は、コーディネートの主役に抜擢してみましょう。上品な柄のスカーフを選びつつ、スタンダードな無地の服を合わせるのが原則。スカーフ自体に品格があれば、自動的に大人っぽくまとまります。このスタイリングで使っているスカーフは、伝統的なペイズリー柄と深いグリーンの色味が品位を感じさせます。
スカーフを主役にする方法は、スカーフの面積を広げたり、色使いで目立たせたりするだけではありません。スカーフをキーアイテムにしてリンクコーデを築くというテクニックもおすすめです。ペアではなく1人で完結させたい場合は、スカーフと小物類をリンクさせるという方法もあります。自由な発想で自在にスカーフを活用しましょう。
品格アップが簡単に叶う! すぐ買えるおすすめのスカーフ10選
着けるだけでコーディネートをクラスアップできるのがスカーフ最大の魅力。以下では、高い効果が望める優秀なスカーフをピックアップしてご紹介します。素材もサイズも形状も価格も多彩なので、いろいろなアイテムをチェックしながら自分がこだわりたいポイントを確認してみてください。
アイテム1
『トゥモローランド』シルク ドットスカーフ
ドット柄のみで模様を描いた比較的シンプルなスカーフ。コーディネートに馴染みやすいので着けやすく、汎用性が抜群の1枚です。素材はシルク100%で、スカーフらしいエレガントな光沢感を宿しています。
アイテム2
『トゥモローランド』シルク ペイズリースカーフ
通常バンダナで使用される柄をシルク100%で再現したスカーフ。巻いた際に小ぶり、かつさりげなく仕上がるため、スカーフに抵抗のある未経験者にもおすすめしたい一品です。
アイテム3
『グローバルワーク』LINENネッカチーフ
ファミリー層にも人気が高い『グローバルワーク』からも、スカーフを展開中。しかしあくまで手に取りやすい、リネン素材で仕上げている点は流石です。柄はメンズファッションで馴染み深いペイズリーの総柄、色味も淡く調整しているので着こなしにも取り入れやすいのが売りです。
アイテム4
『デスティン』クラウド スカーフ
『デスティン』はイタリアのストールブランド。ハイブランドのコレクションも手掛けるデザイナーのブランドだけあって、ハイセンスで独創的な柄を採用しています。1辺80cm程度のサイズ感は、巻いたときに最も美しく映るバランスを計算した結果。コットンとシルクをブレンドした生地感も絶妙で、心地良い感触です。
アイテム5
『オーシバル』×『マニプリ』コットンスカーフ
『マニプリ』は日本のブランドですが、ヨーロッパを中心とする海外でも人気を集めています。1940~70年代にヨーロッパで生産されたヴィンテージスカーフの雰囲気を残しつつ、今の時代にマッチするスタイルへと昇華したコレクションが特徴的。今作は、そんな『マニプリ』がイチからデザインを手がけたもの。コットン100%なので、手洗い可能な点もアドバンテージです。
アイテム6
『ドレイクス』モチーフ柄シルクウールスカーフ
ネクタイをはじめとしたビジネス小物に定評がある『ドレイクス』。実は、こんなスカーフも制作しています。こちらは、愛嬌満点のワニとカイトをモチーフとしたユニークかつキュートな1枚。巻いているときにはわかりませんが、「実は……」とほどいてみせたときにはちょっとした話題にもなってくれそうです。素材はウール70%の、シルク30%。
アイテム7
『ノーアイディー』バンダナスカーフ
3種類のグラデーションカラーと1種類のアクセントカラーで構成した4面パネルの柄が独特。カジュアルになりがちなバンダナ柄ですが、ニュアンスカラーが上品なムードを感じさせます。素材はポリエステル100%ですが、フォーマルなシーンにも対応可能な高級感を内包。
アイテム8
『ウタタネ』シルクスカーフ 浮世絵
シルク100%の上質な生地に浮世絵をレイアウトした日本製のスカーフ。葛飾北斎をはじめ、伊藤若沖、喜多川歌麿、歌川広重、歌川国芳、歌川国貞の作品を採用しています。コンパクトに巻くと絵の一部しか見えなくなるため、意外と幅広いスタイリングに使えます。
アイテム9
『ベッドサイドドラマ』Foreign Scarf
透け感のあるコットン100%の素材にプリントされたのは、フィンランドで撮影されたオーロラ! 110cm四方の大ぶりな1枚はスカーフとしてだけでなく、どこに巻いてもOK、風呂敷にしてしまっても十分なサイズ感があります。『ベッドサイドドラマ』らしいリラックス感に溢れています。
アイテム10
『アルテア』バンダナ柄コットンシルクスカーフ
こちらもコンパクトにまとまりやすいよう、細長いダイヤ型の形状を採用。素材はコットンにシルクをMIXしていて、高級感があるのにカジュアルなコーディネートにも馴染みます。ネクタイからスタートしたミラノのブランドらしいこじゃれた柄や色味も魅力。
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60以上のメディアで執筆。「着こなし工学」提唱者
平 格彦
出版社を経て独立。「Men’s JOKER」と「RUDO」は創刊から休刊までほぼ毎号で執筆。さらに「MEN’S CLUB」「GQ」「GOETHE」など、60以上のメディアに関わってきた。横断的、俯瞰的に着こなしを分析するのが得意。そんな視点を活かし、「着こなし工学」としての体系化を試みている。